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恋は七転び八起き (79)
2015.11.24 Tue
央・槇村
槇村がシャワーを浴びる音を聞きながら、央はふとんの上でゴロンゴロンと転がっては、ジタバタと暴れていた。だって、こんなシチュエーション、大人しくしていられるわけがない。…いや別に、ふとんの上とはいっても、槇村が敷いてくれたお客様用のふとんの上であり、槇村が寝るベッドとは別なのだが。
しかし、ほんの数時間前までは、槇村のことを諦めなければ…とか、それなのに槇村は優しいし、どうしたらいいんだ! とか思って、もだもだしたり憤ったりしていたのに、槇村とお付き合いすることになり、しかもキスまでしてしまったのだ。央が舞い上がるのも無理はない。
「は…はぅ…、チューしちゃった…」
央は先ほどのキスを思い出して、1人で顔を赤くする。恋人が出来るのは初めてではないが、キスをするのは初めてなのだ。
前に付き合った彼女とは、キスに至る前に別れていて、その子には申し訳ないけれど、今になってみれば、そのときキスをしていなくてよかった、と心から思う。初めてのキスが、槇村とで本当によかった。
「んーんー! あ~あぁ~~あだっ!」
「………………何してんだ」
「あ、槇村くん」
嬉しさと恥ずかしさが入り混じり、居ても立ってもいられない気持ちで、手足を投げ出したまま転がっていたら、央はキッチンカウンターに右手を思い切りぶつけた。しかも、そのタイミングで、ちょうど槇村が風呂から上がって来たので、思い切りそれを目撃されてしまった。
「だって…………………………」
「央?」
央は、落ち着かなくて、と言葉を続けようとしたが、風呂上がりの槇村を見て、そのまま固まった。ふとんの上で、妙な格好のまま動かなくなった央に、槇村は髪を拭く手を止め、怪訝そうに眉を寄せたが、央にしたら、それどころではなかった。いや、槇村のその表情や仕草を含め、それどころではなかった。
「…………槇村くん、かっこいい…………」
「は?」
スーツ姿ではない、部屋着の槇村を見たときも格好いいと思っていたけれど、風呂上がりの濡れた髪とか…………
「おい、大丈夫か? 央?」
央の知っている槇村は、いつもスーツ姿で、央のことを見つけると、困ったような呆れたような疲れたような顔をしていたから、違う一面を見ただけで、もうどうしようもないくらい胸が高鳴ってしまうのだ。
槇村とお付き合い出来ることになったけれど、果たして心臓が持つのだろうかと、ちょっと心配になる。
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