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心臓だけを狙っている (22)
2015.06.07 Sun
「じゃあ、俺が言ってあげよっか? ゆっちに。カズちゃんに壁ドンしてあげて、て」
「いいいいいいよ、そんなの、変じゃん!」
「変だけど、別に今に始まったことじゃないじゃん」
何気に辛辣なことをサラッと言って、睦月は和衣の水のグラスにまで手を伸ばす。水が飲みたいというよりは、口寂しいので氷を口に入れたいようだ。
「つか、カズちゃん、食べ終わった? ったく、ただでさえメシ食うの遅いんだから、喋ってないで、食べるのに集中してよね」
「食べてるー!」
話しやすいから、睦月にはいろいろ話を持ち掛けるけれど、壁ドンに関しては、睦月に相談しても、まったくの無駄だった。…いや、亮や翔真からも有益な情報は何も得られなかったけれど。
みんな、壁ドンへの情熱がなさすぎる!
「ねぇカズちゃん。これからは、食べ終わるのが遅かったほうが奢ることにしよう」
「何それ! それ、超早くメシ食うだけになるじゃん!」
「じゃあ、喋ったら負け」
「何で!」
和衣は、バイトの後とかに、こうして睦月とご飯を食べるのも好きだし、ご飯を食べながらいろいろお喋りするのが好きなのに、睦月の提案は、完全にその2つをないことにしようとしている。ひどい。
「とりあえず、今日はカズちゃんの負けね」
「何で今日からなの! 次からでしょ!」
会計伝票を持たずに立ち上がる睦月を、和衣は慌てて追い掛ける。
カウンターに近いせいだったせいもあるが、恐らくは和衣の声が大きかったせいだろう、2人の会話は朋文にも聞こえていたらしく、レジに向かうと、「今日のお会計はどうするの? 一緒でいいの? 別々?」と尋ねられた。
睦月が聞こえないふりで、さっさと店を出ようとするのを、和衣は服の裾を掴んで引き止める。
相変わらずな2人の関係を、朋文だけでなく、譲も微笑ましそうに見つめた(亜沙美は微笑ましくも、邪な視線を向けている)。
「ありがとうございましたー」
キャイキャイ言いながら店を後にする2人を見送って、朋文はテーブルを片付けに行こうとした…………が、それを亜沙美に阻まれた。
「? 亜沙美ちゃん?」
一応は店長である朋文でなく、バイトの亜沙美がテーブルの片付けに行こうというのか、しかし店内の仕事の役割的に、朋文と亜沙美は同格なので、気を遣ってくれなくてもいいのだが…。
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「いいいいいいよ、そんなの、変じゃん!」
「変だけど、別に今に始まったことじゃないじゃん」
何気に辛辣なことをサラッと言って、睦月は和衣の水のグラスにまで手を伸ばす。水が飲みたいというよりは、口寂しいので氷を口に入れたいようだ。
「つか、カズちゃん、食べ終わった? ったく、ただでさえメシ食うの遅いんだから、喋ってないで、食べるのに集中してよね」
「食べてるー!」
話しやすいから、睦月にはいろいろ話を持ち掛けるけれど、壁ドンに関しては、睦月に相談しても、まったくの無駄だった。…いや、亮や翔真からも有益な情報は何も得られなかったけれど。
みんな、壁ドンへの情熱がなさすぎる!
「ねぇカズちゃん。これからは、食べ終わるのが遅かったほうが奢ることにしよう」
「何それ! それ、超早くメシ食うだけになるじゃん!」
「じゃあ、喋ったら負け」
「何で!」
和衣は、バイトの後とかに、こうして睦月とご飯を食べるのも好きだし、ご飯を食べながらいろいろお喋りするのが好きなのに、睦月の提案は、完全にその2つをないことにしようとしている。ひどい。
「とりあえず、今日はカズちゃんの負けね」
「何で今日からなの! 次からでしょ!」
会計伝票を持たずに立ち上がる睦月を、和衣は慌てて追い掛ける。
カウンターに近いせいだったせいもあるが、恐らくは和衣の声が大きかったせいだろう、2人の会話は朋文にも聞こえていたらしく、レジに向かうと、「今日のお会計はどうするの? 一緒でいいの? 別々?」と尋ねられた。
睦月が聞こえないふりで、さっさと店を出ようとするのを、和衣は服の裾を掴んで引き止める。
相変わらずな2人の関係を、朋文だけでなく、譲も微笑ましそうに見つめた(亜沙美は微笑ましくも、邪な視線を向けている)。
「ありがとうございましたー」
キャイキャイ言いながら店を後にする2人を見送って、朋文はテーブルを片付けに行こうとした…………が、それを亜沙美に阻まれた。
「? 亜沙美ちゃん?」
一応は店長である朋文でなく、バイトの亜沙美がテーブルの片付けに行こうというのか、しかし店内の仕事の役割的に、朋文と亜沙美は同格なので、気を遣ってくれなくてもいいのだが…。
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