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心臓だけを狙っている (2)
2015.05.18 Mon
ちなみに和衣は、女性誌を読んでいることを同室者に知られたくないからではなく、こうしたガールズトークを繰り広げたいから翔真の部屋に来ているのだが、亮も翔真ももちろんそんな話に興味はない。
それは子どものころからずっと一緒の和衣もよく分かっているだろうに、なぜかやめない。どんなに邪険にされても、またやって来るのだ。これが腐れ縁というものか。
「え…、何、お前、壁ドンされたいわけ? 祐介に」
仕方なく翔真が話に乗ってやる。
亮はペットボトルを掴んだまま、口をポカンとして動けずにいたので。
「されたい! でも、どんな状況でされるの? どうしたらしてもらえるわけ? タイミングとかさぁ」
「されたいんだ…」
「つか、タイミングて……それはするほうが計るもんだろ? されるほうがどんなタイミングを計るんだよ」
唖然とした翔真に代わって、今度は亮が口を開く。
その突っ込みは適切だ。もし、壁ドンされるほうから何か出来るのだとしたら、してくれと頼むことくらいだろう。そんなものにタイミングなどあるのだろうか。
「テレビでさぁ、時々あんじゃん。バラエティとかで、企画みたいな。壁ドンされるヤツ。そういうの見た後に、『俺も壁ドンされたい』て言えばいいんじゃね?」
「えっ……恥ずかしい…」
「いや、されてぇんだろ?」
壁ドンをされたいと言っておきながら、そこで恥ずかしがってどうする。
確かに、壁ドンをねだるのはちょっと恥ずかしい気もするが、だからこそ、テレビでそれが流れたタイミングなら、和衣でも言い出せるだろうと思ったのに。
「何かこう……壁ドンしたくなるような雰囲気とか作れないかな? 俺から『壁ドンされたい』て直接言わなくても、祐介が壁ドンしたくなるような状況。そんな空気感ない?」
「ねぇよ!」
もしそんなものがあったとして、和衣がそんな雰囲気をうまく醸し出せるとは思えない。
悪いが、和衣にさり気なさなど皆無なのだ。
「まぁそれに、うまいことそんな番組、2人で見れるとも限んねぇしな」
「ねぇ~、何かないのぉ~? 亮、むっちゃんに壁ドンとかしないの? どんなときにした?」
「いや、しねぇし。『しないの?』て質問の答えを聞く前に、話を進めるな」
流行っているとはいえ、実際に壁ドンをすることなんて、してくれと相手から言われた場合でなければ、なかなかな気がする。
いや、しようと思えば、例えばキスのときとか出来るけれど、今これだけ騒がれている中でやった日には、絶対に狙ってやったのがバレバレで、そういう意味で恥ずかしい。
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それは子どものころからずっと一緒の和衣もよく分かっているだろうに、なぜかやめない。どんなに邪険にされても、またやって来るのだ。これが腐れ縁というものか。
「え…、何、お前、壁ドンされたいわけ? 祐介に」
仕方なく翔真が話に乗ってやる。
亮はペットボトルを掴んだまま、口をポカンとして動けずにいたので。
「されたい! でも、どんな状況でされるの? どうしたらしてもらえるわけ? タイミングとかさぁ」
「されたいんだ…」
「つか、タイミングて……それはするほうが計るもんだろ? されるほうがどんなタイミングを計るんだよ」
唖然とした翔真に代わって、今度は亮が口を開く。
その突っ込みは適切だ。もし、壁ドンされるほうから何か出来るのだとしたら、してくれと頼むことくらいだろう。そんなものにタイミングなどあるのだろうか。
「テレビでさぁ、時々あんじゃん。バラエティとかで、企画みたいな。壁ドンされるヤツ。そういうの見た後に、『俺も壁ドンされたい』て言えばいいんじゃね?」
「えっ……恥ずかしい…」
「いや、されてぇんだろ?」
壁ドンをされたいと言っておきながら、そこで恥ずかしがってどうする。
確かに、壁ドンをねだるのはちょっと恥ずかしい気もするが、だからこそ、テレビでそれが流れたタイミングなら、和衣でも言い出せるだろうと思ったのに。
「何かこう……壁ドンしたくなるような雰囲気とか作れないかな? 俺から『壁ドンされたい』て直接言わなくても、祐介が壁ドンしたくなるような状況。そんな空気感ない?」
「ねぇよ!」
もしそんなものがあったとして、和衣がそんな雰囲気をうまく醸し出せるとは思えない。
悪いが、和衣にさり気なさなど皆無なのだ。
「まぁそれに、うまいことそんな番組、2人で見れるとも限んねぇしな」
「ねぇ~、何かないのぉ~? 亮、むっちゃんに壁ドンとかしないの? どんなときにした?」
「いや、しねぇし。『しないの?』て質問の答えを聞く前に、話を進めるな」
流行っているとはいえ、実際に壁ドンをすることなんて、してくれと相手から言われた場合でなければ、なかなかな気がする。
いや、しようと思えば、例えばキスのときとか出来るけれど、今これだけ騒がれている中でやった日には、絶対に狙ってやったのがバレバレで、そういう意味で恥ずかしい。
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