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どうせ伝わらないのなら、言葉なんていらない (30)
2015.05.06 Wed
大和は、どれだけ千尋に絡まれても全然平気だし、もっとデロデロに甘やかしてやりたいけれど、それを南條に見られていると思うと、さすがに恥ずかしくて出来ない。
南條がわざとらしく目を逸らしているのも腹立たしいし。
「今日はねぇ、南條の奢りなんだから、いっぱい飲むの。ねっ?」
「そうなの? 南條が奢ってくれんの?」
「あんだけメーワク掛けたんだから、奢って当然でしょー?」
千尋の言う、南條のした迷惑というのが何なのかは分かりかねるが、メッセージにあったとおり、南條に奢ってもらう…いや、南條に奢らせることは決定事項らしい。
南條は承知のことなのかと大和が視線を向けると、予想どおり、南條は非常に嫌そうな顔をしていた。
「お前…、ちーちゃんに何の迷惑掛けたわけ? ここまで言わせるって」
「何もしとらんわっ。そして俺の奢りとか勝手に決めるな、奢るかっ」
南條が奢るという決定事項は、どうやら…というか、予想どおり南條の了承など何も得ていなかったようだ。しかも、南條自身は千尋に何かしたという自覚などないらしい。
まぁ、大和も思ったところだが、今日もすでに酔っ払って絡んで南條に迷惑を掛けている千尋ならまだしも、南條が千尋に何の迷惑を掛けることがあるだろう。
「言っとくけど、俺、ハルちゃん説得すんの、ちょ~~~~大変だったんだからっ。何で俺が水落のバカに振り回されないといけねぇんだよっ」
「バカ、シッ! てかそれは……いや、だから何で俺なんだよっ」
千尋が思いのほか大きい声で琉の名前を出すので、大和も南條も少し慌てたが、それよりも、どうしてそのとばっちりを自分が受けないといけないのかと、南條はさらに焦る。
確かに、遥希が女性と歩いているのを目撃したことによって、琉は嫌になるくらい凹んでいたけれど、だったら千尋が奢ってもらう相手は、南條でなく琉という気がする。
「らって、お前がそのとき、あれ俺のねーちゃんだってちゃんと言っときゃ、こんなに拗れなかっただろ、バーカ!」
「へ…?」
こんなベロベロの酔っ払いにバカ呼ばわりされて、普通だったら南條も言い返すところだっただろうが、千尋の言い放った一言にポカンとなってしまって、そうは出来なかった。
「は? え? 姉ちゃん? お前の?」
「他に誰のねーちゃんがいんだよっ、お前、俺のねーちゃんの顔知ってんだろっ、何でちゃんと言わねぇんだバカッ」
「いやだってっ…、は? お前の姉ちゃんだったの? 小野田くんと一緒にいたの。なっ何で? つか、お前の姉ちゃんの顔知ってるけど、まさか一緒にいるとか思わねぇしっ」
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南條がわざとらしく目を逸らしているのも腹立たしいし。
「今日はねぇ、南條の奢りなんだから、いっぱい飲むの。ねっ?」
「そうなの? 南條が奢ってくれんの?」
「あんだけメーワク掛けたんだから、奢って当然でしょー?」
千尋の言う、南條のした迷惑というのが何なのかは分かりかねるが、メッセージにあったとおり、南條に奢ってもらう…いや、南條に奢らせることは決定事項らしい。
南條は承知のことなのかと大和が視線を向けると、予想どおり、南條は非常に嫌そうな顔をしていた。
「お前…、ちーちゃんに何の迷惑掛けたわけ? ここまで言わせるって」
「何もしとらんわっ。そして俺の奢りとか勝手に決めるな、奢るかっ」
南條が奢るという決定事項は、どうやら…というか、予想どおり南條の了承など何も得ていなかったようだ。しかも、南條自身は千尋に何かしたという自覚などないらしい。
まぁ、大和も思ったところだが、今日もすでに酔っ払って絡んで南條に迷惑を掛けている千尋ならまだしも、南條が千尋に何の迷惑を掛けることがあるだろう。
「言っとくけど、俺、ハルちゃん説得すんの、ちょ~~~~大変だったんだからっ。何で俺が水落のバカに振り回されないといけねぇんだよっ」
「バカ、シッ! てかそれは……いや、だから何で俺なんだよっ」
千尋が思いのほか大きい声で琉の名前を出すので、大和も南條も少し慌てたが、それよりも、どうしてそのとばっちりを自分が受けないといけないのかと、南條はさらに焦る。
確かに、遥希が女性と歩いているのを目撃したことによって、琉は嫌になるくらい凹んでいたけれど、だったら千尋が奢ってもらう相手は、南條でなく琉という気がする。
「らって、お前がそのとき、あれ俺のねーちゃんだってちゃんと言っときゃ、こんなに拗れなかっただろ、バーカ!」
「へ…?」
こんなベロベロの酔っ払いにバカ呼ばわりされて、普通だったら南條も言い返すところだっただろうが、千尋の言い放った一言にポカンとなってしまって、そうは出来なかった。
「は? え? 姉ちゃん? お前の?」
「他に誰のねーちゃんがいんだよっ、お前、俺のねーちゃんの顔知ってんだろっ、何でちゃんと言わねぇんだバカッ」
「いやだってっ…、は? お前の姉ちゃんだったの? 小野田くんと一緒にいたの。なっ何で? つか、お前の姉ちゃんの顔知ってるけど、まさか一緒にいるとか思わねぇしっ」
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