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世界はほんの少しの溜め息で出来ている (1)
2015.03.18 Wed
翔真が風呂に入っていたら、後から睦月と和衣がやって来たが、翔真はもう髪も体も洗い終わっていたので、ちょっと話をしただけで風呂から上がったのに、それから何分もしないうちに睦月が脱衣場に現れたから、髪を乾かしていた翔真はギョッとすると同時に、苦笑もした。
相変わらず睦月は、長風呂の出来ない子のようだが、それにしても、上がるのが早すぎる気がする。
時々風呂場で2人を見掛けると、睦月は和衣に『もっとしっかりあったまらないとダメだよ』とか、『100まで数えないと』とか、『肩まで浸かるより、半身浴のほうがいいんだよ』とか、お母さんなのか、OLさんなのかよく分からないことを言われているが、今日はそれを逃れて、さっさと上がったらしい。
「ギャー、寒いー」
睦月はダッシュで着替えのところに向かうと、ろくに髪も体も拭かないうちに、パジャマ(…というか、パジャマ代わりの高校時代のジャージ)を着ている。
本人がそれでいいならいいけれど、寒がっているのならなおのこと、しっかりと髪や体を拭いてから服を着たほうがいいだろうに。
「ショウちゃん、ショウちゃん、」
「ん?」
服を着終えた睦月がパタパタと翔真のところに駆け寄って来て、足踏みをしながら、翔真の服の袖を引く。
……どうしてそんなに落ち着きがないのかなぁ…。
「何、むっちゃん、どうしたの?」
一応、ドライヤーを止めて、聞き返してあげる。
睦月を相手にしている和衣が、時々お母さんみたいになっているけれど、睦月のこういう姿を見ていると、その気持ちが少しだけ分かる。
「ショウちゃん、早く頭乾かさないと大変!」
「いや、頭乾かしたほうがいいのは、むっちゃんのほうだよ」
もう大体髪を乾かし終えた翔真と違って、睦月はまだ全然乾かしていないどころか、タオルでも殆ど拭いていないから、髪はまだびしょびしょだ。
翔真に何か言うくらいなら、絶対に睦月のほうが髪を乾かしたほうがいい。
「早くしないと、カズちゃんがお風呂上がって来る! 早く逃げないとっ」
「は? 逃げる?」
カラスの行水もいいところの睦月と違って、長風呂の和衣は、まだ上がっては来ないだろう。
いや、和衣のお風呂大好きが極端だとしても、睦月が風呂から出て来るのが早すぎただけで、普通に風呂に入って、髪や体を洗って、温まって出て来るなら、もう少し時間は掛かるはずだ。
というか、たとえ和衣が改心して、すごく早く風呂から上がるようになったとしても、別に逃げる必要などないのでは…? と思うが、睦月は早く早くと翔真を急かす。
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相変わらず睦月は、長風呂の出来ない子のようだが、それにしても、上がるのが早すぎる気がする。
時々風呂場で2人を見掛けると、睦月は和衣に『もっとしっかりあったまらないとダメだよ』とか、『100まで数えないと』とか、『肩まで浸かるより、半身浴のほうがいいんだよ』とか、お母さんなのか、OLさんなのかよく分からないことを言われているが、今日はそれを逃れて、さっさと上がったらしい。
「ギャー、寒いー」
睦月はダッシュで着替えのところに向かうと、ろくに髪も体も拭かないうちに、パジャマ(…というか、パジャマ代わりの高校時代のジャージ)を着ている。
本人がそれでいいならいいけれど、寒がっているのならなおのこと、しっかりと髪や体を拭いてから服を着たほうがいいだろうに。
「ショウちゃん、ショウちゃん、」
「ん?」
服を着終えた睦月がパタパタと翔真のところに駆け寄って来て、足踏みをしながら、翔真の服の袖を引く。
……どうしてそんなに落ち着きがないのかなぁ…。
「何、むっちゃん、どうしたの?」
一応、ドライヤーを止めて、聞き返してあげる。
睦月を相手にしている和衣が、時々お母さんみたいになっているけれど、睦月のこういう姿を見ていると、その気持ちが少しだけ分かる。
「ショウちゃん、早く頭乾かさないと大変!」
「いや、頭乾かしたほうがいいのは、むっちゃんのほうだよ」
もう大体髪を乾かし終えた翔真と違って、睦月はまだ全然乾かしていないどころか、タオルでも殆ど拭いていないから、髪はまだびしょびしょだ。
翔真に何か言うくらいなら、絶対に睦月のほうが髪を乾かしたほうがいい。
「早くしないと、カズちゃんがお風呂上がって来る! 早く逃げないとっ」
「は? 逃げる?」
カラスの行水もいいところの睦月と違って、長風呂の和衣は、まだ上がっては来ないだろう。
いや、和衣のお風呂大好きが極端だとしても、睦月が風呂から出て来るのが早すぎただけで、普通に風呂に入って、髪や体を洗って、温まって出て来るなら、もう少し時間は掛かるはずだ。
というか、たとえ和衣が改心して、すごく早く風呂から上がるようになったとしても、別に逃げる必要などないのでは…? と思うが、睦月は早く早くと翔真を急かす。
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