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恋の女神は微笑まない (49)
2014.06.23 Mon
「鬱陶しくない、て言うなら、俺、毎日ちーちゃんにメールするかもよ? いいの?」
「いいよ! その代わり、俺マジで、用事ないとメールしない人だかんね? 俺からはぜんっぜんメールしないよ? 俺のこと嫌いになるなら、今のうちだよ!?」
「そんな…、そのくらいのことで嫌いになんないってば」
毎日メールするのも厭わない性格とはいえ、別に依存症のきらいがあるわけでもないので、千尋がそういう性分だと知っていれば、少し寂しいとは思うけれど、嫌いにはならない。
それよりも、千尋は『いいよ!』と元気よく返事をしてくれたけれど、本当に大和が毎日メールをしたら、返事が煩わしくなって、大和のことを嫌いになってしまわないか心配だ。
「大丈夫。メールすんのが面倒くさいだけで、見るくらいは見るから」
「え…、いや、見てるなら返事してよ」
「返事が必要なときは、ちゃんと返してるよ? でも、今日何々した~、みたいなこと言われても、別に返事することなくね? 何その報告、て思うじゃん」
「…………」
大和にはちょっと理解し難いけれど、メールやインスタントメッセンジャーをあまりしない人たちの殆どが、こういう感覚なのだろう。
まぁ、中には遥希のように、相手に遠慮しすぎてメールできないという人もいるのだろうけど。
「ちゃんとメールの返事をしない俺、嫌いになる?」
「ならないってば。ちーちゃんこそ、俺からのメール、返事しないのはいいとして、面倒くさくなって俺のこと嫌いになんないでよ?」
「大丈夫大丈夫」
「軽っ! ホントに大丈夫? 何でそんなに自信たっぷりに言えるわけ?」
「だって、ハルちゃんからアホみたいにメール来るけど、俺、未だにハルちゃんのこと嫌いになってないし」
遥希は、恋人である琉に対しては、忙しいだろうし…とか言って、なかなか自分からメールしないくせに、千尋には、結構くだらないこともたくさんメールして来る。
毎日とまでは言わないが、週に5, 6日は千尋にメールをくれる遥希のことを、そういえば千尋は、面倒くせぇなぁ…と思ったことはない(メール以外のことでは、たくさんあるが)。
「…分かった。とりあえず、ちーちゃんはメール見てくれてる、て信じて、返事が来なくてもメールするよ…」
「………………。そんなに尽くさなくても、俺のことなんか嫌いになっちゃえば、楽になるのに」
「そんなんで嫌いになれるなら、最初から好きになってないし」
「そっか」
昨日やたらにメールを寄越した遥希のことを、千尋は『ストーカーみたい』なんて冗談で言っていたけれど、嫌いになってくれと言う相手に、無理だと言って、自分の想いを遂げようとする大和のほうこそ、ストーカーの気があるんじゃないかと思えてくるけど。
千尋に本気で突っ撥ねられれば、潔く諦めるつもりはあるから、まだ大丈夫なのかな。
本当に、『嫌いになってよ』じゃなくて、『嫌いだから付き合いたくない』とはっきり言ってくれたらいいのに。
「まぁ、じゃあ、他の人からのメールよりはたくさん、大和くんには返事することにするね」
「もぉ~…何その小悪魔」
「うひひ」
嫌いになるように仕向けたいのか、でも思わせぶりなことも言ってくるから、本当に参る。
千尋は本当は一体どちらを望んでいるのだろうか。
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「いいよ! その代わり、俺マジで、用事ないとメールしない人だかんね? 俺からはぜんっぜんメールしないよ? 俺のこと嫌いになるなら、今のうちだよ!?」
「そんな…、そのくらいのことで嫌いになんないってば」
毎日メールするのも厭わない性格とはいえ、別に依存症のきらいがあるわけでもないので、千尋がそういう性分だと知っていれば、少し寂しいとは思うけれど、嫌いにはならない。
それよりも、千尋は『いいよ!』と元気よく返事をしてくれたけれど、本当に大和が毎日メールをしたら、返事が煩わしくなって、大和のことを嫌いになってしまわないか心配だ。
「大丈夫。メールすんのが面倒くさいだけで、見るくらいは見るから」
「え…、いや、見てるなら返事してよ」
「返事が必要なときは、ちゃんと返してるよ? でも、今日何々した~、みたいなこと言われても、別に返事することなくね? 何その報告、て思うじゃん」
「…………」
大和にはちょっと理解し難いけれど、メールやインスタントメッセンジャーをあまりしない人たちの殆どが、こういう感覚なのだろう。
まぁ、中には遥希のように、相手に遠慮しすぎてメールできないという人もいるのだろうけど。
「ちゃんとメールの返事をしない俺、嫌いになる?」
「ならないってば。ちーちゃんこそ、俺からのメール、返事しないのはいいとして、面倒くさくなって俺のこと嫌いになんないでよ?」
「大丈夫大丈夫」
「軽っ! ホントに大丈夫? 何でそんなに自信たっぷりに言えるわけ?」
「だって、ハルちゃんからアホみたいにメール来るけど、俺、未だにハルちゃんのこと嫌いになってないし」
遥希は、恋人である琉に対しては、忙しいだろうし…とか言って、なかなか自分からメールしないくせに、千尋には、結構くだらないこともたくさんメールして来る。
毎日とまでは言わないが、週に5, 6日は千尋にメールをくれる遥希のことを、そういえば千尋は、面倒くせぇなぁ…と思ったことはない(メール以外のことでは、たくさんあるが)。
「…分かった。とりあえず、ちーちゃんはメール見てくれてる、て信じて、返事が来なくてもメールするよ…」
「………………。そんなに尽くさなくても、俺のことなんか嫌いになっちゃえば、楽になるのに」
「そんなんで嫌いになれるなら、最初から好きになってないし」
「そっか」
昨日やたらにメールを寄越した遥希のことを、千尋は『ストーカーみたい』なんて冗談で言っていたけれど、嫌いになってくれと言う相手に、無理だと言って、自分の想いを遂げようとする大和のほうこそ、ストーカーの気があるんじゃないかと思えてくるけど。
千尋に本気で突っ撥ねられれば、潔く諦めるつもりはあるから、まだ大丈夫なのかな。
本当に、『嫌いになってよ』じゃなくて、『嫌いだから付き合いたくない』とはっきり言ってくれたらいいのに。
「まぁ、じゃあ、他の人からのメールよりはたくさん、大和くんには返事することにするね」
「もぉ~…何その小悪魔」
「うひひ」
嫌いになるように仕向けたいのか、でも思わせぶりなことも言ってくるから、本当に参る。
千尋は本当は一体どちらを望んでいるのだろうか。
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