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ビターチョコレートに込めた甘い愛 (43)
2014.03.12 Wed
「やっぱ、カバンの中に…」
「いや、絶対無理だよ。直央くん、もっとおっきいカバン持ってないの?」
「これしか持ってない」
だって体は1つだもん。カバンなんて1個あれば、それでいい…………て思ってたけど、こんなことになるなら、もう1個くらい持ってればよかった。
「そうだなぁ…、ねぇ直央くん、その純子さんちてどこにあんの? こっから遠いの?」
「純子さんちに置かせてもらうなんてダメ。ただでさえ迷惑掛けてんのに、これ以上…」
「いや、そうじゃなくて。直央くん、チョコはその純子さんちで作るんでしょ? そこがそんなに遠くないなら、このラッピングのヤツ、俺んちに置いたらどうかな、て思って」
「え、蓮沼さんち?」
それは、まったく予想していなかった提案だった。
でも、わざわざそんなことをしてもらうのも、どうなんだろう。
「直央くん、まだ俺んち来たことないよね? 直央くんがウチに遊びに来てくれるんだったら、当日まで俺んちにこれ置いててあげるよ?」
「でも…。今は徳永さんにバレンタインのことがばれないように、いつもどおりにしなきゃ、て…、だから遅く帰れないの。今日はこの買い物したら、すぐに帰らないとなの」
「今日じゃなくてもいいよ。こないだ直央くんからチョコ貰ったから、そこはおまけしてあげる。バレンタインが終わったら、ゆーっくりと遊びに来てくれたらいいから」
何だろう…。
すごく有り難い申し出なのに、すごく恩着せがましい感じが…。
でも、今の俺が頼れる相手は、蓮沼さんしかいないわけで。
「分かった…。じゃあ、蓮沼さんちに置かせてもらうことにする」
蓮沼さんちなら、お店と違って、開店時間はないからね。
本番当日、純子さんちに行く前に寄って行ける。
「はぁ~あ、徳永さんはいいよね、ホント。こんなに直央くんに思われちゃってさ」
「何それ。蓮沼さんが最初にバレンタインて言い出したんだよ?」
「バレンタインのことだけじゃなくて。もっと全体的に!」
「全体的??」
蓮沼さんすごい! とか思おうとするタイミングで、蓮沼さんが妙なこと言い出すから、尊敬していいのか、しなくていいのか、よく分かんなくなる。
でもまぁ、俺にとって適切なアドバイスをしてくれるんだから、感謝はしないとだけど。
「あ~楽しみだな。直央くんが遊びに来てくれんの」
「……」
後でこっそり行かないことにしようかな、て思ったのに、気付かれちゃったのかな。
もう1回、しっかりと蓮沼さんに言われて、俺はやむなく頷いた。
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「いや、絶対無理だよ。直央くん、もっとおっきいカバン持ってないの?」
「これしか持ってない」
だって体は1つだもん。カバンなんて1個あれば、それでいい…………て思ってたけど、こんなことになるなら、もう1個くらい持ってればよかった。
「そうだなぁ…、ねぇ直央くん、その純子さんちてどこにあんの? こっから遠いの?」
「純子さんちに置かせてもらうなんてダメ。ただでさえ迷惑掛けてんのに、これ以上…」
「いや、そうじゃなくて。直央くん、チョコはその純子さんちで作るんでしょ? そこがそんなに遠くないなら、このラッピングのヤツ、俺んちに置いたらどうかな、て思って」
「え、蓮沼さんち?」
それは、まったく予想していなかった提案だった。
でも、わざわざそんなことをしてもらうのも、どうなんだろう。
「直央くん、まだ俺んち来たことないよね? 直央くんがウチに遊びに来てくれるんだったら、当日まで俺んちにこれ置いててあげるよ?」
「でも…。今は徳永さんにバレンタインのことがばれないように、いつもどおりにしなきゃ、て…、だから遅く帰れないの。今日はこの買い物したら、すぐに帰らないとなの」
「今日じゃなくてもいいよ。こないだ直央くんからチョコ貰ったから、そこはおまけしてあげる。バレンタインが終わったら、ゆーっくりと遊びに来てくれたらいいから」
何だろう…。
すごく有り難い申し出なのに、すごく恩着せがましい感じが…。
でも、今の俺が頼れる相手は、蓮沼さんしかいないわけで。
「分かった…。じゃあ、蓮沼さんちに置かせてもらうことにする」
蓮沼さんちなら、お店と違って、開店時間はないからね。
本番当日、純子さんちに行く前に寄って行ける。
「はぁ~あ、徳永さんはいいよね、ホント。こんなに直央くんに思われちゃってさ」
「何それ。蓮沼さんが最初にバレンタインて言い出したんだよ?」
「バレンタインのことだけじゃなくて。もっと全体的に!」
「全体的??」
蓮沼さんすごい! とか思おうとするタイミングで、蓮沼さんが妙なこと言い出すから、尊敬していいのか、しなくていいのか、よく分かんなくなる。
でもまぁ、俺にとって適切なアドバイスをしてくれるんだから、感謝はしないとだけど。
「あ~楽しみだな。直央くんが遊びに来てくれんの」
「……」
後でこっそり行かないことにしようかな、て思ったのに、気付かれちゃったのかな。
もう1回、しっかりと蓮沼さんに言われて、俺はやむなく頷いた。
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