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もしかしたら君は天使かもしれない。 (44)
2013.10.15 Tue
「ちょ、も、祐介、何笑ってんの」
「ゴメンゴメン」
「知らないっ」
プンッ、と分かりやすく祐介から顔を背けて、和衣はりんご飴を齧っている。どうやら今の和衣の恥ずかしさは、そんなに簡単に許せるレベルではないらしい。
祐介はそんな和衣の横顔を見つめながら、りんご飴に口を付けた。
「そういえば俺、りんご飴食べるの、初めてかも」
「えぇっ!?」
祐介が何となくそう漏らしたら、どうやらそれは和衣にとっては衝撃の告白だったらしく、さっきと同じくらい驚いた顔で、祐介のほうを振り返った。
「マジで!? りんご飴を! 初めて!」
「え、そんなにビックリすること?」
「祐介んトコの地元では、りんご飴の文化が根付かなかったの?」
「や…そこまでじゃないと思うけど…。りんご飴自体は知ってたよ?」
和衣があんまりにも驚いた顔をしているから、一応そう付け加えておく。
祐介だって別に、りんご飴の存在自体を知らなかったわけではないのだ。でも和衣は、まだ驚きを隠し切れずにいるようで。
「で? どうですか!? 初めて食べたりんご飴の感想は!」
「いや、おいしいけど……ちょっ、近い、和衣」
手にしている齧り掛けのりんご飴をマイクに見立て、和衣はそれを祐介に差し向ける。
りんご飴を食べたことがなかったの、そんなに珍しかっただろうか。
「や…おいしいけど…」
「よかった」
思っていたよりも甘いものだな、とは思ったが、祐介はもともと甘いものが好きだし、飴の甘いのとりんごの酸っぱいの、食感もパリッとしたのとサクッとしたの、2つが合わさって、おいしいものだった。
そんなりんご飴を齧りながら祐介が歩いていたら、隣の和衣が祐介の浴衣の袖を掴んでいるのに気が付いた。
「和衣?」
「えっ? あ、ゴメンっ! 大丈夫だよ、手、ベタベタしてないよ!?」
祐介は、その行為を咎めるつもりで和衣の名前を呼んだわけではないのだが、和衣はそう受け止めたのか、掴んでいた袖をパッと放して、慌てて弁解した。
そして、念のために自分の手が汚れていないか確認しているけれど…………そういうことは別に気にしてないから。
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「ゴメンゴメン」
「知らないっ」
プンッ、と分かりやすく祐介から顔を背けて、和衣はりんご飴を齧っている。どうやら今の和衣の恥ずかしさは、そんなに簡単に許せるレベルではないらしい。
祐介はそんな和衣の横顔を見つめながら、りんご飴に口を付けた。
「そういえば俺、りんご飴食べるの、初めてかも」
「えぇっ!?」
祐介が何となくそう漏らしたら、どうやらそれは和衣にとっては衝撃の告白だったらしく、さっきと同じくらい驚いた顔で、祐介のほうを振り返った。
「マジで!? りんご飴を! 初めて!」
「え、そんなにビックリすること?」
「祐介んトコの地元では、りんご飴の文化が根付かなかったの?」
「や…そこまでじゃないと思うけど…。りんご飴自体は知ってたよ?」
和衣があんまりにも驚いた顔をしているから、一応そう付け加えておく。
祐介だって別に、りんご飴の存在自体を知らなかったわけではないのだ。でも和衣は、まだ驚きを隠し切れずにいるようで。
「で? どうですか!? 初めて食べたりんご飴の感想は!」
「いや、おいしいけど……ちょっ、近い、和衣」
手にしている齧り掛けのりんご飴をマイクに見立て、和衣はそれを祐介に差し向ける。
りんご飴を食べたことがなかったの、そんなに珍しかっただろうか。
「や…おいしいけど…」
「よかった」
思っていたよりも甘いものだな、とは思ったが、祐介はもともと甘いものが好きだし、飴の甘いのとりんごの酸っぱいの、食感もパリッとしたのとサクッとしたの、2つが合わさって、おいしいものだった。
そんなりんご飴を齧りながら祐介が歩いていたら、隣の和衣が祐介の浴衣の袖を掴んでいるのに気が付いた。
「和衣?」
「えっ? あ、ゴメンっ! 大丈夫だよ、手、ベタベタしてないよ!?」
祐介は、その行為を咎めるつもりで和衣の名前を呼んだわけではないのだが、和衣はそう受け止めたのか、掴んでいた袖をパッと放して、慌てて弁解した。
そして、念のために自分の手が汚れていないか確認しているけれど…………そういうことは別に気にしてないから。
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