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もしかしたら君は天使かもしれない。 (29)
2013.09.30 Mon
亮は、ただ浴衣が着たいわけでなく、睦月と一緒に浴衣を着たいのに、肝心の睦月の態度が素っ気なかった。翔真の着付けを終えたばかりで、疲れているせいだろうか。
しかし、そのくらいのことで、亮は諦めなかった。
「むっちゃん、着ようよ~、一緒に。ねっ?」
「えぇ~…」
「浴衣着て、一緒にお出掛けしよ?」
「…………。まぁ…別にいいけど。でも浴衣どうすんの? 亮、持ってないじゃん」
「んー…、ショウたちも買ってたし、買っちゃおっか」
亮の押しに対抗するほうが面倒くさいと感じ始めたのか、もっと嫌がると思っていたのに、和衣の予想に反して、睦月は意外にもすんなりと了承した。
これで亮と睦月も浴衣で出掛けることになり、和衣たちだけが取り残されてしまった。
祐介が浴衣を着て出掛けたいと思っているかどうかは分からないが、和衣が『別に』とか言ったから、亮と違って、浴衣で出掛けることを押しては来ないだろう。
(はぁ~…、何で俺、あんなふうに言っちゃったの…)
あんまり人を羨ましがるのはみっともないとは思うんだけど、せめて、少しは気になる、くらいのことは言っておけばよかった…。
「じゃ、今度浴衣買いに行こ?」
「…ん。でも俺、実家に何個かあるし、送ってもらおっかなぁ」
何だかんだで睦月も乗り気になってきたのか、楽しげな様子で。
それを見つめながら、和衣は小さく溜め息をついた。
*****
『ゆっちー、ゆっち、ゆっちー』
廊下から聞こえてきた、自分の名前を連呼する睦月の声に、部屋にいた祐介と、一緒にいた和衣は、ビックリして顔を上げた。
「入るよー」
…と言ったときにはもう、祐介の返事を待たずにドアを開けて、睦月は中までズカズカと上がり込んできていた。
これで、部屋に祐介がおらず、同室者だけだったら、どうするつもりだったのだろう。
「あ、カズちゃんもいた」
廊下で騒ぐな、と言ってやろうとしていた祐介が、勝手に部屋に入ってきた睦月に唖然としてているうち、睦月が持っていた荷物をドサドサと祐介のベッドの上に置くから、本当に何から言ってやればいいか、分からなくなってしまった。
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しかし、そのくらいのことで、亮は諦めなかった。
「むっちゃん、着ようよ~、一緒に。ねっ?」
「えぇ~…」
「浴衣着て、一緒にお出掛けしよ?」
「…………。まぁ…別にいいけど。でも浴衣どうすんの? 亮、持ってないじゃん」
「んー…、ショウたちも買ってたし、買っちゃおっか」
亮の押しに対抗するほうが面倒くさいと感じ始めたのか、もっと嫌がると思っていたのに、和衣の予想に反して、睦月は意外にもすんなりと了承した。
これで亮と睦月も浴衣で出掛けることになり、和衣たちだけが取り残されてしまった。
祐介が浴衣を着て出掛けたいと思っているかどうかは分からないが、和衣が『別に』とか言ったから、亮と違って、浴衣で出掛けることを押しては来ないだろう。
(はぁ~…、何で俺、あんなふうに言っちゃったの…)
あんまり人を羨ましがるのはみっともないとは思うんだけど、せめて、少しは気になる、くらいのことは言っておけばよかった…。
「じゃ、今度浴衣買いに行こ?」
「…ん。でも俺、実家に何個かあるし、送ってもらおっかなぁ」
何だかんだで睦月も乗り気になってきたのか、楽しげな様子で。
それを見つめながら、和衣は小さく溜め息をついた。
*****
『ゆっちー、ゆっち、ゆっちー』
廊下から聞こえてきた、自分の名前を連呼する睦月の声に、部屋にいた祐介と、一緒にいた和衣は、ビックリして顔を上げた。
「入るよー」
…と言ったときにはもう、祐介の返事を待たずにドアを開けて、睦月は中までズカズカと上がり込んできていた。
これで、部屋に祐介がおらず、同室者だけだったら、どうするつもりだったのだろう。
「あ、カズちゃんもいた」
廊下で騒ぐな、と言ってやろうとしていた祐介が、勝手に部屋に入ってきた睦月に唖然としてているうち、睦月が持っていた荷物をドサドサと祐介のベッドの上に置くから、本当に何から言ってやればいいか、分からなくなってしまった。
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