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もしかしたら君は天使かもしれない。 (3)
2013.09.04 Wed
「いや……いいや。むっちゃん食べて?」
「うん」
その言葉に、睦月はパクリとスプーンごとアイスを食んだ。
やはりどうしても、誰も睦月には敵わないのだ。
「えっと…、――――で、誰が一緒に行ってくれる?」
ものすごく無理やり話を軌道修正したのは愛菜で、しかも、まだ誰もOKとも言っていないし、そもそも浴衣を持っていないと言っているのに、どうしてそういうことになっているんだ?
「でもこれ、カップルで浴衣着用じゃないとダメなんでしょ?」
「そう。何なら浴衣ぐらい買ってあげるわよ? だからカズちゃん、一緒に行こ?」
「ちょっ…そういうことじゃなくて!」
同級生の女の子に浴衣を買ってもらう、て一体どんな状況!? と、和衣はビックリして声を大きくするが、きっと彼女たちにしたら、そのくらいしてでも行きたいイベントなのだろう。
でも、和衣が言いたかったことは、そのことではない。
「そうじゃなくて、カップルで、て…」
どうにかして浴衣を調達して、そのイベントに行くことになったとしても、この中の誰も、愛菜と眞織の彼氏ではないのだから、『カップルで』という条件を満たすことが出来ないのに。
「そんなの、入場するときに一緒にいればいいだけの話でしょ。カップルかどうか証明する方法なんか、元々ないんだから」
「なるほど…」
それは恐らく開催者の意に反することではあるけれど、愛菜の言うとおり、証明する方法などないのだから、形だけでもカップルを装って入場すれば、後はどうとでもなるわけだ。
あぁだから、誰か2人……誰でもよかったのね…。
(浴衣か……いいな)
行き先はともかく(和衣はその手の音楽イベントとか、まったく疎いのだ)、祐介と一緒に浴衣で出掛けるとか、すごくいいと思う……と、和衣は浴衣姿を想像する。
まぁ今回は、和衣がいいと言っても、誰かもう1人が祐介でなかったら、何の意味もないのだけど。
「ねぇ…」
「俺、行ってもいいよ」
「えっ!?」
和衣が祐介に、どうする? と聞こうとしたのと同じタイミングで、このイベントへの参加に了承の返事をしたのは祐介…………ではなく、翔真だった。
驚いて声を上げた和衣は、慌てて口を塞いだ。
これでは、『何でこんなイベントに行くの?』と、批判的な意味で声を上げたと思われかねないから。
そうじゃなくて、和衣がちょっと乗り気になったのに、翔真に先を越されてしまったから、ビックリしたのだ。
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「うん」
その言葉に、睦月はパクリとスプーンごとアイスを食んだ。
やはりどうしても、誰も睦月には敵わないのだ。
「えっと…、――――で、誰が一緒に行ってくれる?」
ものすごく無理やり話を軌道修正したのは愛菜で、しかも、まだ誰もOKとも言っていないし、そもそも浴衣を持っていないと言っているのに、どうしてそういうことになっているんだ?
「でもこれ、カップルで浴衣着用じゃないとダメなんでしょ?」
「そう。何なら浴衣ぐらい買ってあげるわよ? だからカズちゃん、一緒に行こ?」
「ちょっ…そういうことじゃなくて!」
同級生の女の子に浴衣を買ってもらう、て一体どんな状況!? と、和衣はビックリして声を大きくするが、きっと彼女たちにしたら、そのくらいしてでも行きたいイベントなのだろう。
でも、和衣が言いたかったことは、そのことではない。
「そうじゃなくて、カップルで、て…」
どうにかして浴衣を調達して、そのイベントに行くことになったとしても、この中の誰も、愛菜と眞織の彼氏ではないのだから、『カップルで』という条件を満たすことが出来ないのに。
「そんなの、入場するときに一緒にいればいいだけの話でしょ。カップルかどうか証明する方法なんか、元々ないんだから」
「なるほど…」
それは恐らく開催者の意に反することではあるけれど、愛菜の言うとおり、証明する方法などないのだから、形だけでもカップルを装って入場すれば、後はどうとでもなるわけだ。
あぁだから、誰か2人……誰でもよかったのね…。
(浴衣か……いいな)
行き先はともかく(和衣はその手の音楽イベントとか、まったく疎いのだ)、祐介と一緒に浴衣で出掛けるとか、すごくいいと思う……と、和衣は浴衣姿を想像する。
まぁ今回は、和衣がいいと言っても、誰かもう1人が祐介でなかったら、何の意味もないのだけど。
「ねぇ…」
「俺、行ってもいいよ」
「えっ!?」
和衣が祐介に、どうする? と聞こうとしたのと同じタイミングで、このイベントへの参加に了承の返事をしたのは祐介…………ではなく、翔真だった。
驚いて声を上げた和衣は、慌てて口を塞いだ。
これでは、『何でこんなイベントに行くの?』と、批判的な意味で声を上げたと思われかねないから。
そうじゃなくて、和衣がちょっと乗り気になったのに、翔真に先を越されてしまったから、ビックリしたのだ。
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