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キャラメル・シュガーの王子様 (9)
2013.08.24 Sat
「うわっ、結構重いな」
冷蔵庫の中から、プリンのキャラがプリントされたバケツを取り出した祐介が、率直な感想を述べた。
それもそのはずで、プリンの素に牛乳を混ぜて火に掛けるだけのお手軽プリンだが、容器を満たすだけのプリン液を作るのに、2リットル近くの牛乳を使っているのだ。
バケツとしてはサイズは少し小さめだが、それがたっぷりのプリンで満たされているとなれば、見た目以上の重量があって当然である。
「すげぇ…、マジでバケツなんだ」
「普通のプリンの20個分て書いてある…」
バケツプリンを作るためのキットを見るのも初めてのメンバーが、取り出されたバケツに驚きの声を上げる。
このサイズのプリンを、これからみんなで食べるのだ。
「でもこれ、どうすんの?」
「どうする、て?」
プリンの詰まったバケツをテーブルに乗せた祐介が、ふぅ…と息をついた後、そう言ったので、何のことかと亮が聞き返した。
「え、このまま食うの? バケツの中に入ったまま」
「ヤダ! ゆっち、引っ繰り返して!」
祐介に言われて、確かにこのままでは、睦月が所望しているようなバケツプリンの形ではない…と思った途端、すぐさま睦月が声を上げた。
まぁ睦月でなくても、ここまで来て、引っ繰り返さないまま食べることを望む者はいないだろうが。
「引っ繰り返すけど……皿は? これが入るだけのデカいのあんの?」
「あんの? 亮」
祐介はこの部屋の住人でないから、もちろん所有している皿の種類まで知っているわけがないのだが、この部屋で生活しているはずの睦月も、そのことは分かっておらず、首を傾げながら亮を見た。
「あの、そこの棚のところにデカい皿あるから、誰か出して…」
部屋の奥にいる亮が移動すると、また誰かに迷惑を掛けそうなので、今度は大人しくしていることにする。
人の部屋の戸棚だが、家主の亮がいいと言っているのだからいいのだろうと、和衣が中から一番大きな皿を出してやった。
「引っ繰り返す前に、竹串とかで周りグルッとしたほうがいいんじゃない?」
「……」
こういうとき、プリンが型にくっ付いているとうまくいかないから、型とプリンの間に竹串とかスプーンとかを回し入れると、キレイに型から外れるのである。
愛菜も、これまでの人生で、それほど熱心に料理をしたり、お菓子作りをしてきたわけではないが、今までに何度かやってきた経験から、多少は知っているのだ。
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冷蔵庫の中から、プリンのキャラがプリントされたバケツを取り出した祐介が、率直な感想を述べた。
それもそのはずで、プリンの素に牛乳を混ぜて火に掛けるだけのお手軽プリンだが、容器を満たすだけのプリン液を作るのに、2リットル近くの牛乳を使っているのだ。
バケツとしてはサイズは少し小さめだが、それがたっぷりのプリンで満たされているとなれば、見た目以上の重量があって当然である。
「すげぇ…、マジでバケツなんだ」
「普通のプリンの20個分て書いてある…」
バケツプリンを作るためのキットを見るのも初めてのメンバーが、取り出されたバケツに驚きの声を上げる。
このサイズのプリンを、これからみんなで食べるのだ。
「でもこれ、どうすんの?」
「どうする、て?」
プリンの詰まったバケツをテーブルに乗せた祐介が、ふぅ…と息をついた後、そう言ったので、何のことかと亮が聞き返した。
「え、このまま食うの? バケツの中に入ったまま」
「ヤダ! ゆっち、引っ繰り返して!」
祐介に言われて、確かにこのままでは、睦月が所望しているようなバケツプリンの形ではない…と思った途端、すぐさま睦月が声を上げた。
まぁ睦月でなくても、ここまで来て、引っ繰り返さないまま食べることを望む者はいないだろうが。
「引っ繰り返すけど……皿は? これが入るだけのデカいのあんの?」
「あんの? 亮」
祐介はこの部屋の住人でないから、もちろん所有している皿の種類まで知っているわけがないのだが、この部屋で生活しているはずの睦月も、そのことは分かっておらず、首を傾げながら亮を見た。
「あの、そこの棚のところにデカい皿あるから、誰か出して…」
部屋の奥にいる亮が移動すると、また誰かに迷惑を掛けそうなので、今度は大人しくしていることにする。
人の部屋の戸棚だが、家主の亮がいいと言っているのだからいいのだろうと、和衣が中から一番大きな皿を出してやった。
「引っ繰り返す前に、竹串とかで周りグルッとしたほうがいいんじゃない?」
「……」
こういうとき、プリンが型にくっ付いているとうまくいかないから、型とプリンの間に竹串とかスプーンとかを回し入れると、キレイに型から外れるのである。
愛菜も、これまでの人生で、それほど熱心に料理をしたり、お菓子作りをしてきたわけではないが、今までに何度かやってきた経験から、多少は知っているのだ。
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