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世界の危機を救うヒーローにはなれない (7)
2013.06.12 Wed
つか、せっかく俺が、いいところまで話を持ってってあげたのに、どうしてミキくんて、それをふいにしちゃうんだろ。さっきからこの繰り返しじゃん。
もうここには来たくないマナくんを、俺が何とか説得するたびに、肝心のミキくんがマナくんの気持ちを逆撫でする、ていう。
もしかしてミキくんて、もちろんマナくんにまたここに来てほしがってはいるけど、それよりも、今みたいなこのやり取りを楽しんでんじゃないだろうか。
そうじゃなきゃ、ここまでの行動て、なかなか取れないと思う。
でも、いよいよミキくんとじゃ会話が成り立たなくなってきてるから、しょうがない、また口を挟んでみるか。
「ーじゃあさ、とりあえずマナくんは、コスプレさえしなくていいなら、また来てくれる、てことだよね? 結論からすると」
「えっ…」
マナくんの結論的には、『コスプレに関係なく、もうここには来たくない』なんだろうけど。
分かっててわざと都合のいいふうに解釈してみれば、マナくんは当然ながら困惑した表情になったけど、意外にもすぐに拒絶の言葉は出て来なかった。
あぁ、ただ『嫌だ』て言うだけじゃ、ミキくんがしつこく食い下がってくるのが分かってるから、言葉に詰まっちゃったの?
でも、弱みに付け込むみたいで悪いけど、何も言わないなら、俺は一気に畳み掛けちゃうよ?
「来週来てくれる、てことでいいんだよね? ありがとう」
「…………、はい…」
念を押すようにもう1度繰り返すと、マナくんは呆然としながらも頷いた。
…つか、オッケーしてくれたのは有り難いし、そのつもりで言ったんだけど、何で俺にはこんなに素直なのよ、マナくん。逆に怖いよ。
ミキくんが変態で嫌だから、抵抗したくなるのは分かるけど、今俺に返事した内容は、そのミキくんのところに、来週また来る、て内容だよ? ホントにいいの?
「ヤッター! マナくん大好きっ!」
「抱き付くなぁ~~~!!」
言った俺ですら、マナくんの素直さにちょっと驚いてるくらいなのに、俺の苦労も、マナくんの葛藤もまったく分かっていないミキくんは、子どもみたいに無邪気に喜んでる。
で、どさくさに紛れてマナくんに抱き付いて、すっごい嫌がられてるし。
「つかっ! 来週来ることは来ますけど、もし、ちょっとでもコスプレさせようとしたら、すぐ帰りますからねっ!」
「メイドさんも?」
「当たり前だっ!」
嫌々ながらも、来週の約束を取り付けてしまったマナくんが、きっぱりとミキくんにそう宣言する。もちろんミキくんは多少食い下がってみるけど、今度こそマナくんは折れない。
俺としても、コスプレしないなら来てくれるよね? てことでマナくんにオッケーさせた手前、これ以上は何も言えないなぁ、て思って、黙ってる。
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もうここには来たくないマナくんを、俺が何とか説得するたびに、肝心のミキくんがマナくんの気持ちを逆撫でする、ていう。
もしかしてミキくんて、もちろんマナくんにまたここに来てほしがってはいるけど、それよりも、今みたいなこのやり取りを楽しんでんじゃないだろうか。
そうじゃなきゃ、ここまでの行動て、なかなか取れないと思う。
でも、いよいよミキくんとじゃ会話が成り立たなくなってきてるから、しょうがない、また口を挟んでみるか。
「ーじゃあさ、とりあえずマナくんは、コスプレさえしなくていいなら、また来てくれる、てことだよね? 結論からすると」
「えっ…」
マナくんの結論的には、『コスプレに関係なく、もうここには来たくない』なんだろうけど。
分かっててわざと都合のいいふうに解釈してみれば、マナくんは当然ながら困惑した表情になったけど、意外にもすぐに拒絶の言葉は出て来なかった。
あぁ、ただ『嫌だ』て言うだけじゃ、ミキくんがしつこく食い下がってくるのが分かってるから、言葉に詰まっちゃったの?
でも、弱みに付け込むみたいで悪いけど、何も言わないなら、俺は一気に畳み掛けちゃうよ?
「来週来てくれる、てことでいいんだよね? ありがとう」
「…………、はい…」
念を押すようにもう1度繰り返すと、マナくんは呆然としながらも頷いた。
…つか、オッケーしてくれたのは有り難いし、そのつもりで言ったんだけど、何で俺にはこんなに素直なのよ、マナくん。逆に怖いよ。
ミキくんが変態で嫌だから、抵抗したくなるのは分かるけど、今俺に返事した内容は、そのミキくんのところに、来週また来る、て内容だよ? ホントにいいの?
「ヤッター! マナくん大好きっ!」
「抱き付くなぁ~~~!!」
言った俺ですら、マナくんの素直さにちょっと驚いてるくらいなのに、俺の苦労も、マナくんの葛藤もまったく分かっていないミキくんは、子どもみたいに無邪気に喜んでる。
で、どさくさに紛れてマナくんに抱き付いて、すっごい嫌がられてるし。
「つかっ! 来週来ることは来ますけど、もし、ちょっとでもコスプレさせようとしたら、すぐ帰りますからねっ!」
「メイドさんも?」
「当たり前だっ!」
嫌々ながらも、来週の約束を取り付けてしまったマナくんが、きっぱりとミキくんにそう宣言する。もちろんミキくんは多少食い下がってみるけど、今度こそマナくんは折れない。
俺としても、コスプレしないなら来てくれるよね? てことでマナくんにオッケーさせた手前、これ以上は何も言えないなぁ、て思って、黙ってる。
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