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オムライスまでの道のりは、果てしなく険しい (2)
2013.05.05 Sun
「マナちゃん、今日ボロ負けだったね、ゲーム。珍し~」
「あぅ…」
メイド服から私服に着替えるのに、バックルームに行こうとしたら、ビラを手にしたアリスちゃんが笑いながら声を掛けてきた。
アリスちゃんは、その名前のとおり、ちょっと不思議の国のアリスを意識した雰囲気作りをしている子だ。みんなと同じ制服を着てるのに、髪型とかメイクとかで、そう見えてくるから不思議。
「俺、次までにもっと練習してくる…」
「いや、そこまでしなくても…。でも、たかがゲームで、そこまで本気になれるから、マナちゃん、人気あるのねー。私ももうちょっと見習わないとだわ」
「べ別にそんなに本気になってないしっ」
負けず嫌いは認めるけど、お客さん相手にそんなにムキになってたのかと思うと、ちょっと恥ずかしい。
でも、言い返したのに、アリスちゃんには軽くあしらわれるだけで終わってしまった。
俺はますます落ち込みながら、メイクを落として、私服に着替えた。
最初はメイクするのも落とすのも、1人じゃ全然ダメだったけれど、今じゃもう完璧。
ゲームもそうだけど、俺は、やるからにはちゃんとやりたいから、いつの間にか、メイクとかもちゃんと研究するようになってて……瑛士じゃないけど、俺、何目指そうとしてんだろ、て思うこともある。
三木本先生には、バイトが終わるのは5時だて言ったけれど、終わってから帰り支度とかするんだから、お店を出るのは5時半くらいになってた。
もしかして先生、5時にここに来て、待ちくたびれて帰っちゃったとかないかな…………なんて思ったけれど。
「遅いぞ、マナくん。ご主人様は待ちくたびれちゃったぞ」
「…………」
待ちくたびれちゃってるところまでは正解だったんだけど、三木本先生はそれで帰っちゃってるとかはなくて、しっかりバッチリ店の前で出待ちしていた。
というか、隅のほうとはいえ、店の前でしゃがんでるとか、すごい邪魔なんですけど。
「じゃあ帰ろっか」
「帰るて、どこに」
さっきと同じ格好、でもさっきよりもたくさんの荷物を抱えた三木本先生が、スクと立ち上がった。
店に入るような素振りはないから、そういう意味の『ご帰宅』じゃあないらしい。
「俺んち」
「先生んち? 俺も一緒に行くってこと? 何で?」
「マナくんちでもいいけど、ヤダろ?」
「ヤダ」
失礼かもしれないけれど、嫌なものは嫌だし、この人の場合はハッキリ言わないと通じないと思ったから、きっぱりと答えた。
というか、俺が聞きたいのは、どこに行くのかもだけど、それ以前に、俺も一緒に行かないといけないのか、てことなんだけど。
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「あぅ…」
メイド服から私服に着替えるのに、バックルームに行こうとしたら、ビラを手にしたアリスちゃんが笑いながら声を掛けてきた。
アリスちゃんは、その名前のとおり、ちょっと不思議の国のアリスを意識した雰囲気作りをしている子だ。みんなと同じ制服を着てるのに、髪型とかメイクとかで、そう見えてくるから不思議。
「俺、次までにもっと練習してくる…」
「いや、そこまでしなくても…。でも、たかがゲームで、そこまで本気になれるから、マナちゃん、人気あるのねー。私ももうちょっと見習わないとだわ」
「べ別にそんなに本気になってないしっ」
負けず嫌いは認めるけど、お客さん相手にそんなにムキになってたのかと思うと、ちょっと恥ずかしい。
でも、言い返したのに、アリスちゃんには軽くあしらわれるだけで終わってしまった。
俺はますます落ち込みながら、メイクを落として、私服に着替えた。
最初はメイクするのも落とすのも、1人じゃ全然ダメだったけれど、今じゃもう完璧。
ゲームもそうだけど、俺は、やるからにはちゃんとやりたいから、いつの間にか、メイクとかもちゃんと研究するようになってて……瑛士じゃないけど、俺、何目指そうとしてんだろ、て思うこともある。
三木本先生には、バイトが終わるのは5時だて言ったけれど、終わってから帰り支度とかするんだから、お店を出るのは5時半くらいになってた。
もしかして先生、5時にここに来て、待ちくたびれて帰っちゃったとかないかな…………なんて思ったけれど。
「遅いぞ、マナくん。ご主人様は待ちくたびれちゃったぞ」
「…………」
待ちくたびれちゃってるところまでは正解だったんだけど、三木本先生はそれで帰っちゃってるとかはなくて、しっかりバッチリ店の前で出待ちしていた。
というか、隅のほうとはいえ、店の前でしゃがんでるとか、すごい邪魔なんですけど。
「じゃあ帰ろっか」
「帰るて、どこに」
さっきと同じ格好、でもさっきよりもたくさんの荷物を抱えた三木本先生が、スクと立ち上がった。
店に入るような素振りはないから、そういう意味の『ご帰宅』じゃあないらしい。
「俺んち」
「先生んち? 俺も一緒に行くってこと? 何で?」
「マナくんちでもいいけど、ヤダろ?」
「ヤダ」
失礼かもしれないけれど、嫌なものは嫌だし、この人の場合はハッキリ言わないと通じないと思ったから、きっぱりと答えた。
というか、俺が聞きたいのは、どこに行くのかもだけど、それ以前に、俺も一緒に行かないといけないのか、てことなんだけど。
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