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嬉しそうに見つめてくれるところ (5)
2013.04.14 Sun
「ちょっ睦月、今さらこれにするとか言わないでよ?」
「今度来たとき」
「今度、これにするの?」
「これとこれ」
ベリーソースのアイスと、その隣のカスタードプリンを指差しながら、睦月は嬉しそうのほうを向く。どうやら睦月は、スイーツなら、メニューを見ているだけで幸せな気分になれる人のようだ。
そんな睦月に、つられて亮も笑顔になった…………まではよかった。
「…なーんか妙にイチャイチャしてる人たちがいますけど、どうしましょうかねぇ、眞織さん」
「あたしたちの存在を忘れちゃってるんでしょうかねぇ、この人たちは」
「許せないですねぇ」
睦月のかわいさに気を取られていたら、前方からそんな声が聞こえて、亮は慌てる。眞織の言葉どおり、つい亮まで愛菜たちのことを忘れ掛けていた。
「むっ…睦月、ホラ、ちゃんとしないとっ」
亮的には、睦月とくっ付いていられて嬉しいんだけれど、それを彼女たちにジロジロ見られるのも嫌だし(絶対にそういう表情になっているから)、いちいち突っ掛られるのも嫌だ。
アワアワしながら睦月の姿勢を正してやれば、何のことやら分かっていなかったのか、睦月は特に気にするふうもなく座り直した。
亮だって、人前でカップルがいちゃついていたら、鬱陶しいなぁ…とは心の中で思うタイプなので、愛菜と眞織の気持ちはよく分かるし、その言葉に言い返すつもりなんかない。
「お飲み物お持ちしました~」
亮たちと同世代くらいの店員が、先ほど注文したドリンクを置いていく。
気まずい空気が流れるかと思った矢先のことだったので、このタイミングには、亮も感謝する。だが同時に、どうして亮が、愛菜や眞織に、睦月のことで気を遣わなければならないのかとも思うが。
「…俺のは?」
「え、だって睦月、お酒頼まなかったじゃん。何か飲みたかったの?」
「亮、何飲んでんの? これ何?」
「ハイボールだけど……飲む?」
興味を示す睦月にジョッキを差し出せば、睦月は亮の腕にしがみ付きながら、鼻を近付けて、クンクンと匂いを嗅ぎ出す。
見た目からしても、変なものではないのだから、そんなにおっかなびっくりしなくたって。
「一口…」
亮からジョッキを受け取って、睦月は恐る恐る口を付けてみるが、途端に、何とも言えない表情になった。
どうやら睦月は、あまりお気に召さなかったようだ。
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「今度来たとき」
「今度、これにするの?」
「これとこれ」
ベリーソースのアイスと、その隣のカスタードプリンを指差しながら、睦月は嬉しそうのほうを向く。どうやら睦月は、スイーツなら、メニューを見ているだけで幸せな気分になれる人のようだ。
そんな睦月に、つられて亮も笑顔になった…………まではよかった。
「…なーんか妙にイチャイチャしてる人たちがいますけど、どうしましょうかねぇ、眞織さん」
「あたしたちの存在を忘れちゃってるんでしょうかねぇ、この人たちは」
「許せないですねぇ」
睦月のかわいさに気を取られていたら、前方からそんな声が聞こえて、亮は慌てる。眞織の言葉どおり、つい亮まで愛菜たちのことを忘れ掛けていた。
「むっ…睦月、ホラ、ちゃんとしないとっ」
亮的には、睦月とくっ付いていられて嬉しいんだけれど、それを彼女たちにジロジロ見られるのも嫌だし(絶対にそういう表情になっているから)、いちいち突っ掛られるのも嫌だ。
アワアワしながら睦月の姿勢を正してやれば、何のことやら分かっていなかったのか、睦月は特に気にするふうもなく座り直した。
亮だって、人前でカップルがいちゃついていたら、鬱陶しいなぁ…とは心の中で思うタイプなので、愛菜と眞織の気持ちはよく分かるし、その言葉に言い返すつもりなんかない。
「お飲み物お持ちしました~」
亮たちと同世代くらいの店員が、先ほど注文したドリンクを置いていく。
気まずい空気が流れるかと思った矢先のことだったので、このタイミングには、亮も感謝する。だが同時に、どうして亮が、愛菜や眞織に、睦月のことで気を遣わなければならないのかとも思うが。
「…俺のは?」
「え、だって睦月、お酒頼まなかったじゃん。何か飲みたかったの?」
「亮、何飲んでんの? これ何?」
「ハイボールだけど……飲む?」
興味を示す睦月にジョッキを差し出せば、睦月は亮の腕にしがみ付きながら、鼻を近付けて、クンクンと匂いを嗅ぎ出す。
見た目からしても、変なものではないのだから、そんなにおっかなびっくりしなくたって。
「一口…」
亮からジョッキを受け取って、睦月は恐る恐る口を付けてみるが、途端に、何とも言えない表情になった。
どうやら睦月は、あまりお気に召さなかったようだ。
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