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精一杯返そうとするところ (2)
2013.03.20 Wed
「グラタンかぁ…。祐介、グラタン好きかなぁ」
「知らねぇよ」
多分、嫌いではないだろうなぁ、とは思うが、睦月は祐介の食生活にそこまで興味はないから、何とも言えない。
というか、いつも思うが、和衣は睦月に祐介の好きなものとかいろいろ聞いてくるけれど、睦月が詳しく知っていたら絶対に嫉妬するのに、何で聞くんだろう。
「つかさ、ゆっちに作ってやる、て……どこで作るの? いや、部屋で作るだろうけど、どうやってゆっちに振る舞う気?」
何となく流されていたけれど、当然の疑問がそこにはあり、睦月は首を傾げる。
寮で生活しているのは、みんな一緒だ。亮と睦月は同じ部屋だから、睦月は亮の作ったものを食べているけれど、祐介と和衣は部屋が別だから、手料理を振る舞うにしたって、互いの同室者がいるだろうに。
「今度の連休ねぇ、俺の部屋の人、実家に帰るんだって。だからね、いないの。えへへ」
「ふぅん」
「よし決めた。グラタンにするっ! 今日から練習だ!」
「は? 練習??」
そうか、部屋の人がいないなら、連休中、和衣と祐介はラブラブだな、と睦月がボンヤリ思っていたら、和衣が突如そんな決意を固めたので、睦月は驚いて和衣を見た。
「練習て……何の練習すんの?」
「グラタン作る練習に決まってんじゃん。だって今まで作ったことないのに、いきなり作ってうまくいくわけないでしょ? 祐介に食べてもらうんだから、失敗できない!」
「そっかぁ…、そーだねぇ…」
和衣の言うことはもちろん一理あるが、何だかそこら辺の女の子よりも、よっぽど女子力が高い気がして、笑うに笑えない。
「あ、ねぇ、むっちゃんも一緒に練習する?」
「は?」
和衣の女子力の半端なさに感心していたら、急に和衣がそんなことを言ってくるから、意味が分からず、睦月は首を傾げた。
今、和衣が言わんとする練習は、『グラタンを作ること』であり、どうしてそんな練習を、睦月まで一緒になってやらなければならないのだ。
「むっちゃん、未だに全然料理しないんでしょ?」
「未だにね」
「相変わらず、亮が作ってんでしょ? 全部」
「相変わらずね」
睦月の不器用さは今に始まったことではないが、そのおかげで、親元を離れてから1度も料理に携わるということをしてこなかった睦月は、未だに包丁を握ることどころか、皿の1枚を洗うことも出来ないレベルなのだ。
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「知らねぇよ」
多分、嫌いではないだろうなぁ、とは思うが、睦月は祐介の食生活にそこまで興味はないから、何とも言えない。
というか、いつも思うが、和衣は睦月に祐介の好きなものとかいろいろ聞いてくるけれど、睦月が詳しく知っていたら絶対に嫉妬するのに、何で聞くんだろう。
「つかさ、ゆっちに作ってやる、て……どこで作るの? いや、部屋で作るだろうけど、どうやってゆっちに振る舞う気?」
何となく流されていたけれど、当然の疑問がそこにはあり、睦月は首を傾げる。
寮で生活しているのは、みんな一緒だ。亮と睦月は同じ部屋だから、睦月は亮の作ったものを食べているけれど、祐介と和衣は部屋が別だから、手料理を振る舞うにしたって、互いの同室者がいるだろうに。
「今度の連休ねぇ、俺の部屋の人、実家に帰るんだって。だからね、いないの。えへへ」
「ふぅん」
「よし決めた。グラタンにするっ! 今日から練習だ!」
「は? 練習??」
そうか、部屋の人がいないなら、連休中、和衣と祐介はラブラブだな、と睦月がボンヤリ思っていたら、和衣が突如そんな決意を固めたので、睦月は驚いて和衣を見た。
「練習て……何の練習すんの?」
「グラタン作る練習に決まってんじゃん。だって今まで作ったことないのに、いきなり作ってうまくいくわけないでしょ? 祐介に食べてもらうんだから、失敗できない!」
「そっかぁ…、そーだねぇ…」
和衣の言うことはもちろん一理あるが、何だかそこら辺の女の子よりも、よっぽど女子力が高い気がして、笑うに笑えない。
「あ、ねぇ、むっちゃんも一緒に練習する?」
「は?」
和衣の女子力の半端なさに感心していたら、急に和衣がそんなことを言ってくるから、意味が分からず、睦月は首を傾げた。
今、和衣が言わんとする練習は、『グラタンを作ること』であり、どうしてそんな練習を、睦月まで一緒になってやらなければならないのだ。
「むっちゃん、未だに全然料理しないんでしょ?」
「未だにね」
「相変わらず、亮が作ってんでしょ? 全部」
「相変わらずね」
睦月の不器用さは今に始まったことではないが、そのおかげで、親元を離れてから1度も料理に携わるということをしてこなかった睦月は、未だに包丁を握ることどころか、皿の1枚を洗うことも出来ないレベルなのだ。
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