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暴君王子のおっしゃることには! (78)
2012.07.18 Wed
「…で、俺に一言言いたい、て何?」
「一言つか、言いたいことはいろいろあるんだけどさ、えっと、まず…お前、これからどうする気? ユキちゃんのこと。諦めんの? それとも告っちゃったし、その勢いでガンガン攻めてくの?」
「は? いや、何でそんなことお前に言わなきゃなんねぇの?」
それは光宏も、仕事が手に付かなくなるくらい(あの鈍い大橋に気付かれるくらい)考え込んではいるが、だからと言って、結論が出たとしても、それを一伽に話す気はない。
大体一伽だって、そんなことを知ってどうするつもりなんだ。
「だって、それによって、俺の生き方だって大きく左右されてくるわけじゃん?」
「はぁ? 何でお前の人生が左右されるんだよ」
なぜかとんでもなく大げさなことを言い出す一伽に、光宏は眉を寄せたが、しかし、コイツはこういうものの言い方をするヤツなんだ…と思い直し、咳払いを1つした。
「光宏がユキちゃんのこと諦めんなら、山下さんに彼女だか彼氏がいないか調べ上げてどうにかするし、お前がまだ諦めねぇ、つーなら、それなりにする」
「それが、左右されたお前の生き方?」
「俺としては、お前でも山下さんでも、別に他の誰かでもいいんだけどさ、とにかく早くユキちゃんを元気にして、脱・引きこもりさせてほしいのわけ! 落ち込んでるユキちゃん見るのもツラいけど、毎日吸血される俺だってツラいんだから。だから、早く方向性を定めて、手を打ちたいの!」
要は、雪乃が落ち込んで引きこもっている限り、一伽は雪乃に血を吸わせてやらねばならず、それが体力的にもキツくなって来ているから、早くどうにかしたいということか。
確かにそのためには、光宏がどうするつもりなのかを知らないと、起こした行動が無駄になりかねない。
「それに、このままじゃユキちゃん、バイトもクビになる…」
「え、マジで? 休んでんの? でも何かうまく言ったんだろ?」
「一応、具合が悪い、とは言った…。でももう1週間以上だし、これ以上、具合が悪いて言い続けるのも無理があるし、言ったら言ったで、なら仕事を辞めて治療に専念したら? てことになりそう…」
人出が足りないからこそ雇っているバイトに、そんなに長く休まれては店も困るから、よろしくない傾向だが、このまま雪乃が引きこもっていたら、そう遠くないうちに首を切られてしまうかもしれない。
そうなって困るのは、雪乃と同居している一伽だ。
2人の稼ぎを合わせて何とか生活しているのに、雪乃の収入が絶たれたら、一体どうしたらいいのか、一伽は見当もつかない。
「だから! お前がこれからどうすんのか、はっきりさせろ!」
「そんなこと言われたって…」
そんな状態の雪乃をかわいそうには思うが、そんな簡単に、自分の気持ちだって整理できない。
雪乃への気持ちを諦めるには、やはりまだまだ時間は掛かりそうだが、かといって、雪乃の気持ちが自分にないのに、一伽が言うような、『告った勢いでガンガン攻める』なんてことも、出来そうもない。
「もぉ~~~、何で光宏ってそうなの!?」
「なっ何が? つか、一伽、声デケェ」
時間的にお客は酔っ払いが多いから、一伽が少しくらい大きな声を出したって、うるさがられたり、人に話を聞かれたりすることはなさそうだが、それでも内容が内容だから、あまり大きな声は出してほしくないのに。
「俺が聞いてんのは、お前がどうしたいか、てこと! ユキちゃんのこと好きなんでしょ? 付き合いたいんでしょ!?」
「そっそーだけど! つかホント、声デケェから!」
「付き合いたいなら、何でそうなるように、何かしねぇの? ユキちゃんが山下さんと仲良くなるの、その手伝いまでしてさ、ただ見てるだけで……ホント、何なの!?」
「だってそんなの、……そんなの…」
どうして一伽は分からないんだろう。コイツも鈍感か? だって、好きな人がいると言ってきた子に、自分の想いなんか伝えられるわけがないじゃないか。
相手を困らせるのはもちろんだし、フラれるのは目に見えているのだ、自分だって傷付く。
「…でも、結局傷付いたじゃん、光宏。ユキちゃんだって凹んでる」
「だからそれは、俺があんなこと言っちゃったからで…」
「言いっ放しで終わりかよ」
「え…」
「お前がユキちゃんのこと好きだけど諦めるて言うなら、俺はそれでも構わないけど、でももう言っちゃったじゃん、好き、て。言わないでお前が苦しんでんのはお前だけの問題だから別にいいけど、でももう言っちゃったんだから、今までとは違うじゃん。勢いで言ったのかもしんねぇけど、最後までちゃんとフォローしろよ!」
「……」
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「一言つか、言いたいことはいろいろあるんだけどさ、えっと、まず…お前、これからどうする気? ユキちゃんのこと。諦めんの? それとも告っちゃったし、その勢いでガンガン攻めてくの?」
「は? いや、何でそんなことお前に言わなきゃなんねぇの?」
それは光宏も、仕事が手に付かなくなるくらい(あの鈍い大橋に気付かれるくらい)考え込んではいるが、だからと言って、結論が出たとしても、それを一伽に話す気はない。
大体一伽だって、そんなことを知ってどうするつもりなんだ。
「だって、それによって、俺の生き方だって大きく左右されてくるわけじゃん?」
「はぁ? 何でお前の人生が左右されるんだよ」
なぜかとんでもなく大げさなことを言い出す一伽に、光宏は眉を寄せたが、しかし、コイツはこういうものの言い方をするヤツなんだ…と思い直し、咳払いを1つした。
「光宏がユキちゃんのこと諦めんなら、山下さんに彼女だか彼氏がいないか調べ上げてどうにかするし、お前がまだ諦めねぇ、つーなら、それなりにする」
「それが、左右されたお前の生き方?」
「俺としては、お前でも山下さんでも、別に他の誰かでもいいんだけどさ、とにかく早くユキちゃんを元気にして、脱・引きこもりさせてほしいのわけ! 落ち込んでるユキちゃん見るのもツラいけど、毎日吸血される俺だってツラいんだから。だから、早く方向性を定めて、手を打ちたいの!」
要は、雪乃が落ち込んで引きこもっている限り、一伽は雪乃に血を吸わせてやらねばならず、それが体力的にもキツくなって来ているから、早くどうにかしたいということか。
確かにそのためには、光宏がどうするつもりなのかを知らないと、起こした行動が無駄になりかねない。
「それに、このままじゃユキちゃん、バイトもクビになる…」
「え、マジで? 休んでんの? でも何かうまく言ったんだろ?」
「一応、具合が悪い、とは言った…。でももう1週間以上だし、これ以上、具合が悪いて言い続けるのも無理があるし、言ったら言ったで、なら仕事を辞めて治療に専念したら? てことになりそう…」
人出が足りないからこそ雇っているバイトに、そんなに長く休まれては店も困るから、よろしくない傾向だが、このまま雪乃が引きこもっていたら、そう遠くないうちに首を切られてしまうかもしれない。
そうなって困るのは、雪乃と同居している一伽だ。
2人の稼ぎを合わせて何とか生活しているのに、雪乃の収入が絶たれたら、一体どうしたらいいのか、一伽は見当もつかない。
「だから! お前がこれからどうすんのか、はっきりさせろ!」
「そんなこと言われたって…」
そんな状態の雪乃をかわいそうには思うが、そんな簡単に、自分の気持ちだって整理できない。
雪乃への気持ちを諦めるには、やはりまだまだ時間は掛かりそうだが、かといって、雪乃の気持ちが自分にないのに、一伽が言うような、『告った勢いでガンガン攻める』なんてことも、出来そうもない。
「もぉ~~~、何で光宏ってそうなの!?」
「なっ何が? つか、一伽、声デケェ」
時間的にお客は酔っ払いが多いから、一伽が少しくらい大きな声を出したって、うるさがられたり、人に話を聞かれたりすることはなさそうだが、それでも内容が内容だから、あまり大きな声は出してほしくないのに。
「俺が聞いてんのは、お前がどうしたいか、てこと! ユキちゃんのこと好きなんでしょ? 付き合いたいんでしょ!?」
「そっそーだけど! つかホント、声デケェから!」
「付き合いたいなら、何でそうなるように、何かしねぇの? ユキちゃんが山下さんと仲良くなるの、その手伝いまでしてさ、ただ見てるだけで……ホント、何なの!?」
「だってそんなの、……そんなの…」
どうして一伽は分からないんだろう。コイツも鈍感か? だって、好きな人がいると言ってきた子に、自分の想いなんか伝えられるわけがないじゃないか。
相手を困らせるのはもちろんだし、フラれるのは目に見えているのだ、自分だって傷付く。
「…でも、結局傷付いたじゃん、光宏。ユキちゃんだって凹んでる」
「だからそれは、俺があんなこと言っちゃったからで…」
「言いっ放しで終わりかよ」
「え…」
「お前がユキちゃんのこと好きだけど諦めるて言うなら、俺はそれでも構わないけど、でももう言っちゃったじゃん、好き、て。言わないでお前が苦しんでんのはお前だけの問題だから別にいいけど、でももう言っちゃったんだから、今までとは違うじゃん。勢いで言ったのかもしんねぇけど、最後までちゃんとフォローしろよ!」
「……」
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COMMENT-FORM
けいったん ⇒
所々 いっちゃん独特の身勝手な意見も入ってるけど
でも 概ね 至極 真っ当な事を言ってると、私は思うよ!
ぅん!!“((o(・Д・o*)コクリ!
告ったままでは、少し無責任だよね~
現に ユキちゃんは、落ち込んで 一週間以上も引き篭もって 悩んでいるんだから...
ショボ─llll(。í _ ì。)llll─ン
みっくん!
君に ユキちゃんを愛する男としての行動を求む!
行けぇーー!ヽ(#゚Д゚)ノ┌┛ε=ε=ε=ヾ(*゚ェ゚)ノパタパタ...byebye☆
でも 概ね 至極 真っ当な事を言ってると、私は思うよ!
ぅん!!“((o(・Д・o*)コクリ!
告ったままでは、少し無責任だよね~
現に ユキちゃんは、落ち込んで 一週間以上も引き篭もって 悩んでいるんだから...
ショボ─llll(。í _ ì。)llll─ン
みっくん!
君に ユキちゃんを愛する男としての行動を求む!
行けぇーー!ヽ(#゚Д゚)ノ┌┛ε=ε=ε=ヾ(*゚ェ゚)ノパタパタ...byebye☆
- |2012.07.18
- |Wed
- |10:36
- |URL
- |EDIT|
ちよ ⇒ いっちゃん先生のおっしゃる通りデス!!
今回は、何気にまともな事をおっしゃるいっちゃん!
みっくん…、凹んでいるユキちゃんを救い出してあげて!
臆病になっちゃうかもしれないけれど、お互いの気持ちを確かめ合って!
みっくん…、凹んでいるユキちゃんを救い出してあげて!
臆病になっちゃうかもしれないけれど、お互いの気持ちを確かめ合って!
- |2012.07.18
- |Wed
- |18:31
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >けいったんさん
いっちゃん、確かに自分勝手な願いも入ってますが、でも真っ当なこと言ってますよね。
告白したままほったらかしのみっくん。男としては、ちょっと情けないですね(^_^;)
でもまさかユキちゃんが1週間も引きこもってるとは、思ってなかったのかも。鈍感だけれど、繊細な子なんです。
> 行けぇーー!ヽ(#゚Д゚)ノ┌┛ε=ε=ε=ヾ(*゚ェ゚)ノパタパタ...byebye☆
うわー、このいっちゃん、めっちゃ怒ってる!!
本当に急がないと、みっくんに明日はないかも…!?
コメントありがとうございました!
告白したままほったらかしのみっくん。男としては、ちょっと情けないですね(^_^;)
でもまさかユキちゃんが1週間も引きこもってるとは、思ってなかったのかも。鈍感だけれど、繊細な子なんです。
> 行けぇーー!ヽ(#゚Д゚)ノ┌┛ε=ε=ε=ヾ(*゚ェ゚)ノパタパタ...byebye☆
うわー、このいっちゃん、めっちゃ怒ってる!!
本当に急がないと、みっくんに明日はないかも…!?
コメントありがとうございました!
- |2012.07.18
- |Wed
- |21:58
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >ちよさん
いっちゃんも言うときは言う……てか、言いたいことをいつも言ってますが(汗)、いいこともたまには言うんです!!
ションボリのじめじめ状態のみっくんとユキちゃんには、このくらいカラッとした一言がないとダメなのかも。。。
引きこもってるユキちゃんを救えるのはみっくんだけなので、このまま情けない男で終わらずに、がんばってもらわないとですよね!
コメントありがとうございました!
ションボリのじめじめ状態のみっくんとユキちゃんには、このくらいカラッとした一言がないとダメなのかも。。。
引きこもってるユキちゃんを救えるのはみっくんだけなので、このまま情けない男で終わらずに、がんばってもらわないとですよね!
コメントありがとうございました!
- |2012.07.18
- |Wed
- |22:01
- |URL
- |EDIT|