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映画のような恋がしたい。(だって最後は決まってハッピーエンドだ。) (72)
2011.11.26 Sat
「ちーちゃん、お待たせ」
「…ん。てかハルちゃん、相変わらず地味っ子だね。もうちょっと何かなかったの? 服」
「え、ダメ? この格好。だってバイト終わってそのまま来たし」
会って早々に眉を寄せる千尋に、遥希は心配そうな顔をした。
ドレスコードに引っ掛かるような格好ではないから、平気だと思ったんだけれど…。ここしばらくはクラブに行っていないから、今の流れとか、よく分からない。
「いや、店入るのにはオッケーかもだけど、その格好で、ナンパされるかどうかは…」
「うるさい!」
はぁ~…とわざとらしい溜め息をつく千尋の腕を、遥希はペチンと叩いた。
でも確かに、ナンパされたくて行くには、ちょっと地味だったかもしれない…と遥希は、自分の格好を上から下まで眺めて思った。
「まぁいいや。ご飯行こ、ハルちゃん」
千尋のファッションチェックを、すんなり通過できるほどの服もセンスも持ち合わせていない遥希は、結局今回もあっさり『まぁいいや』で済まされてしまった。
「あ、そうだ、ちーちゃん。ちょっと聞きたいんだけどさ」
「…何? 先に頼んじゃおうよ」
近くのファミレスに入り、メニューを広げた千尋に遥希が声を掛けると、腹を空かせているらしい千尋は、嫌そうに顔を上げた。
目的のクラブのオープンまでにはまだ時間があるし、何よりそこでは食事の提供がないから、先にご飯を食べておきたい…と、2人が出掛けるときは、いつも先に食事を済ませる。
でも大学生の遥希は、お金の余裕があまりないので、大体いつもファミレスなのだが。
「で、何?」
注文を済ますと、千尋はようやく表情を崩して遥希を見た。
なのに遥希は、「ちょっと待って、飲み物持って来る」なんて言って、ドリンクバーのほうへ行ってしまった。千尋はアルコールを頼んだから、運ばれてくるのを待つだけだ。
「…ハルちゃん、お酒飲まないの?」
1人になった席で、千尋は不思議そうに独りごちた。
「お待たせ。あ、でね、話なんだけど」
何を飲むかモタモタ迷っていたせいで、遥希が席に戻ってくると、すでに千尋のドリンクは運ばれて来ていて、しかも遥希を待たずに千尋は飲み始めていた。
「ていうかね、俺がこんなこと言うの何だけど…、ちーちゃん、いいの? ナンパとか…」
「何急に。ハルちゃんもそのつもりで来たんでしょ? 何で急にそんな、ナンパが悪いみたいな言い方すんの?」
「そうじゃなくて! だってちーちゃん、彼氏…」
遥希の質問の意図を思い違いした千尋が、嫌そうに眉を寄せたので、遥希は慌てて言葉を付け加えた。千尋には彼氏がいたはずなのに、ナンパされようなんて遥希を誘って来たことが、気になったから。
遥希だってちょっと前は、ナンパされたくて、通い詰めていたんだから、今さらナンパが悪いだなんて思ってもいない。
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「…ん。てかハルちゃん、相変わらず地味っ子だね。もうちょっと何かなかったの? 服」
「え、ダメ? この格好。だってバイト終わってそのまま来たし」
会って早々に眉を寄せる千尋に、遥希は心配そうな顔をした。
ドレスコードに引っ掛かるような格好ではないから、平気だと思ったんだけれど…。ここしばらくはクラブに行っていないから、今の流れとか、よく分からない。
「いや、店入るのにはオッケーかもだけど、その格好で、ナンパされるかどうかは…」
「うるさい!」
はぁ~…とわざとらしい溜め息をつく千尋の腕を、遥希はペチンと叩いた。
でも確かに、ナンパされたくて行くには、ちょっと地味だったかもしれない…と遥希は、自分の格好を上から下まで眺めて思った。
「まぁいいや。ご飯行こ、ハルちゃん」
千尋のファッションチェックを、すんなり通過できるほどの服もセンスも持ち合わせていない遥希は、結局今回もあっさり『まぁいいや』で済まされてしまった。
「あ、そうだ、ちーちゃん。ちょっと聞きたいんだけどさ」
「…何? 先に頼んじゃおうよ」
近くのファミレスに入り、メニューを広げた千尋に遥希が声を掛けると、腹を空かせているらしい千尋は、嫌そうに顔を上げた。
目的のクラブのオープンまでにはまだ時間があるし、何よりそこでは食事の提供がないから、先にご飯を食べておきたい…と、2人が出掛けるときは、いつも先に食事を済ませる。
でも大学生の遥希は、お金の余裕があまりないので、大体いつもファミレスなのだが。
「で、何?」
注文を済ますと、千尋はようやく表情を崩して遥希を見た。
なのに遥希は、「ちょっと待って、飲み物持って来る」なんて言って、ドリンクバーのほうへ行ってしまった。千尋はアルコールを頼んだから、運ばれてくるのを待つだけだ。
「…ハルちゃん、お酒飲まないの?」
1人になった席で、千尋は不思議そうに独りごちた。
「お待たせ。あ、でね、話なんだけど」
何を飲むかモタモタ迷っていたせいで、遥希が席に戻ってくると、すでに千尋のドリンクは運ばれて来ていて、しかも遥希を待たずに千尋は飲み始めていた。
「ていうかね、俺がこんなこと言うの何だけど…、ちーちゃん、いいの? ナンパとか…」
「何急に。ハルちゃんもそのつもりで来たんでしょ? 何で急にそんな、ナンパが悪いみたいな言い方すんの?」
「そうじゃなくて! だってちーちゃん、彼氏…」
遥希の質問の意図を思い違いした千尋が、嫌そうに眉を寄せたので、遥希は慌てて言葉を付け加えた。千尋には彼氏がいたはずなのに、ナンパされようなんて遥希を誘って来たことが、気になったから。
遥希だってちょっと前は、ナンパされたくて、通い詰めていたんだから、今さらナンパが悪いだなんて思ってもいない。
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