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映画のような恋がしたい。(だって最後は決まってハッピーエンドだ。) (17)
2011.10.02 Sun
「水落、次の仕事だけど、」
遥希が、登録したての琉の電話番号を眺めていたら、南條が戻って来たので、別に悪いことをしたわけでもないのに、遥希はパチンと携帯電話を閉じて、カバンにしまった。
「現場、このまま直接向かうから」
「へ? 何で? 俺、1回家寄りたい」
「時間が変更になったんだ。大した用事じゃないなら、ダメ」
「ケチー」
琉と南條の会話を、パスタを巻きながらぼんやりと聞いていた遥希は、琉が現場まで直行する理由が、遥希とこんなところでのん気にランチなんかしているからだと気が付いて、慌てて席を立った。
「え、どうしたの、ハルちゃん」
グラスの氷を、子どもみたいにガリガリ噛んでいた琉が、不思議そうに遥希を見上げた。
その隣で南條も、呆気に取られている。
「え、え、だってあんまり時間ないんですよね!? こんなとこでゆっくりしてたら…」
「あー、大丈夫大丈夫。こっから向かえば全然遠くないから。水落の家が反対方向なだけ」
「ででででも!」
南條は、気にしなくていいよ、と笑ったが、琉がいったん家に帰りたがっていると分かった以上、ここはやっぱりそろそろ引き上げたほうがいい気がする。
「いいって。どうせコイツの用事なんて、すげぇくだらないことだし」
「…くだらなくねぇよ」
南條に言われた琉は拗ねた表情を見せ、それすらも遥希の胸をときめかせてしまうが、今はそれどころではない。
「あのホント、もう…」
「でも今はハルちゃんといるほうが楽しいし、ま、いっか」
どうしようどうしよう、と遥希が1人でオロオロしていたら、琉が満面の笑みでそんなこと言うから。
日本中の女の子をメロメロにしてしまう、とびきりのスマイルに、遥希は放心したように立ち尽くしてしまった。
「ハルちゃん、とりあえず座ったら?」
「あ、はい…」
琉の声に促され、遥希は元いた椅子にペタンと戻った。
顔が熱くて、グラスに半分くらい残っていた水を、一気に飲み干す。心臓がバクバクしている。
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遥希が、登録したての琉の電話番号を眺めていたら、南條が戻って来たので、別に悪いことをしたわけでもないのに、遥希はパチンと携帯電話を閉じて、カバンにしまった。
「現場、このまま直接向かうから」
「へ? 何で? 俺、1回家寄りたい」
「時間が変更になったんだ。大した用事じゃないなら、ダメ」
「ケチー」
琉と南條の会話を、パスタを巻きながらぼんやりと聞いていた遥希は、琉が現場まで直行する理由が、遥希とこんなところでのん気にランチなんかしているからだと気が付いて、慌てて席を立った。
「え、どうしたの、ハルちゃん」
グラスの氷を、子どもみたいにガリガリ噛んでいた琉が、不思議そうに遥希を見上げた。
その隣で南條も、呆気に取られている。
「え、え、だってあんまり時間ないんですよね!? こんなとこでゆっくりしてたら…」
「あー、大丈夫大丈夫。こっから向かえば全然遠くないから。水落の家が反対方向なだけ」
「ででででも!」
南條は、気にしなくていいよ、と笑ったが、琉がいったん家に帰りたがっていると分かった以上、ここはやっぱりそろそろ引き上げたほうがいい気がする。
「いいって。どうせコイツの用事なんて、すげぇくだらないことだし」
「…くだらなくねぇよ」
南條に言われた琉は拗ねた表情を見せ、それすらも遥希の胸をときめかせてしまうが、今はそれどころではない。
「あのホント、もう…」
「でも今はハルちゃんといるほうが楽しいし、ま、いっか」
どうしようどうしよう、と遥希が1人でオロオロしていたら、琉が満面の笑みでそんなこと言うから。
日本中の女の子をメロメロにしてしまう、とびきりのスマイルに、遥希は放心したように立ち尽くしてしまった。
「ハルちゃん、とりあえず座ったら?」
「あ、はい…」
琉の声に促され、遥希は元いた椅子にペタンと戻った。
顔が熱くて、グラスに半分くらい残っていた水を、一気に飲み干す。心臓がバクバクしている。
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