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18時3分に未知との遭遇 (4)
2011.06.16 Thu
「やしな……は? 何? 養う?」
「うん」
「…えっと……親戚の子か、何か?」
いくら昔からの顔馴染みとはいっても、別に光彰の親類関係をすべて把握しているわけではない。
自分の知らない、誰か親戚の子でも預かっているのだろうか、いやそうに違いない、と半ば無理やり穂積は結論付けようとしたが。
「あー。そういう関係で言ったら、赤の他人かな」
…………………………。
いやいやいやいや、それ、ないから。
赤の他人とか。
しかも養ってるて!
「…赤の他人を、養ってらっしゃるの?」
「らっしゃるの。あー、やっぱここないわ!」
ラックの中身を全部出して、それでも見つからなかったDVDに、光彰はお手上げ状態で引っ繰り返った。
ひどい散らかしようだな、と穂積が思っていた矢先。
「何してんだよ、光彰! お前、散らかし過ぎ!」
寝室から戻って来たリオが、光彰が引っ張り出したDVDのパッケージを目敏く見つけて、その額にペチンと突っ込みを入れた。
「穂積、あった。これだろ? デッキの中に入れっ放しになってた」
リオが穂積に見せたのは、確かに穂積が借りたがっていた音楽のDVDではあったけれど…………なぜか、それはパッケージに入っていない、DVDディスクのみ。
リオは中心の穴になっている部分に人差し指を入れた状態で、穂積にそれを見せているけれど、もしかしてこのまま貸す気でいるのだろうか。
「リオ、お前パッケージは? 何でディスクだけ持ってきてんだ」
「あ、ない。もっかい見てくる。穂積、これ持ってて」
光彰に言われてようやく気が付いたのか、リオはディスクを穂積に預けると、再び寝室に行ってしまった。
もう勝手に呼び捨てで呼ぶようになっているリオに、穂積はわずかに苦笑する。こうもすんなりと人の懐に入っていけるヤツなら、光彰に同居(いや、光彰の言うところの、『養う』)を頼むのも難しくはなかっただろう。
「あった。ベッドの下にあったよ。はい」
少しして戻って来たリオが、穂積の持っていたディスクをパッケージの中に収めた。
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「うん」
「…えっと……親戚の子か、何か?」
いくら昔からの顔馴染みとはいっても、別に光彰の親類関係をすべて把握しているわけではない。
自分の知らない、誰か親戚の子でも預かっているのだろうか、いやそうに違いない、と半ば無理やり穂積は結論付けようとしたが。
「あー。そういう関係で言ったら、赤の他人かな」
…………………………。
いやいやいやいや、それ、ないから。
赤の他人とか。
しかも養ってるて!
「…赤の他人を、養ってらっしゃるの?」
「らっしゃるの。あー、やっぱここないわ!」
ラックの中身を全部出して、それでも見つからなかったDVDに、光彰はお手上げ状態で引っ繰り返った。
ひどい散らかしようだな、と穂積が思っていた矢先。
「何してんだよ、光彰! お前、散らかし過ぎ!」
寝室から戻って来たリオが、光彰が引っ張り出したDVDのパッケージを目敏く見つけて、その額にペチンと突っ込みを入れた。
「穂積、あった。これだろ? デッキの中に入れっ放しになってた」
リオが穂積に見せたのは、確かに穂積が借りたがっていた音楽のDVDではあったけれど…………なぜか、それはパッケージに入っていない、DVDディスクのみ。
リオは中心の穴になっている部分に人差し指を入れた状態で、穂積にそれを見せているけれど、もしかしてこのまま貸す気でいるのだろうか。
「リオ、お前パッケージは? 何でディスクだけ持ってきてんだ」
「あ、ない。もっかい見てくる。穂積、これ持ってて」
光彰に言われてようやく気が付いたのか、リオはディスクを穂積に預けると、再び寝室に行ってしまった。
もう勝手に呼び捨てで呼ぶようになっているリオに、穂積はわずかに苦笑する。こうもすんなりと人の懐に入っていけるヤツなら、光彰に同居(いや、光彰の言うところの、『養う』)を頼むのも難しくはなかっただろう。
「あった。ベッドの下にあったよ。はい」
少しして戻って来たリオが、穂積の持っていたディスクをパッケージの中に収めた。
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