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ハッピークリスマス (13)
2011.02.02 Wed
今年は、祐介と過ごす3度目のクリスマス。
睦月と翔真と亮と愛菜と眞織の力を借りて、何とかクリスマスプレゼントを用意したし、前日には、亮と翔真を部屋に呼んでファッションチェックもした。
いつもよりちょっとだけいいところで食事をして、後はイルミネーション。
11月くらいから、街ではイルミネーションが華やいでいて、デートのたびに何度も見て来てはいるのだが、それでもイブに見るイルミネーションは違う。
気持ち的に。
ぜんっぜん違うと思う。
「ひぅっ…寒っ!」
店を出た途端、冷たい風が吹き付けて来るから、和衣は身を震わせ、肩を竦ませた。
「寒いね」
「ねー」
和衣は寒いのをいいことに、ちょっとだけ、並んで歩く祐介のほうに近付いた。
そのまま手でも繋げばいいものを、相変わらず和衣は、『クリスマスに祐介とデート』というだけで、舞い上がるほど嬉しくて、幸せだから、それだけで満足してしまっている。
「雪降りそうなくらい、寒いと思うんだけどっ」
「んー…でも晴れてたからなぁ。雨でも降ってたら、雪に変わるかもだけど」
イルミネーションに限らず、お店の灯りや街灯のせいで明るい街の中では、見上げたところで星空なんか見えないけれど、雨すらも降りそうのない晴れた空なのは間違いない。
「そうだよね。ざーんねん、これじゃ寒いだけだね」
恋人たちが寄り添うには、ちょうどいいかもしれないけれど。
せっかくのクリスマスイブには、ちょっとだけ残念かも。
「…ふ…えっくっしょんっ!」
「……」
「あ、ゴメ…」
盛大なくしゃみをした後、和衣は鼻を啜りながら、恥ずかしそうに祐介を見た。
もともとそんなに寒がりでもないし、テンションが高かったせいで、寒さも全然気にならないでいたけれど、12月の寒空の下、体のほうが正直だったみたい。
「平気? 寒いなら、どっか入る?」
「平気だよ、こんくらい」
特別薄着なわけでもないし、くしゃみを1つしたくらい、大したことではない。
でも、せっかくのクリスマスデートの後、風邪なんか引いたら目も当てられないから、和衣はコートの襟を立てて首元への風を遮る。
「…使う?」
「え?」
祐介の言葉があまりにも唐突だったから、和衣は何のことか分からなくて、首を傾げながら隣を見れば、祐介が自分のしているマフラーに手を掛けていた。
「え? え?」
「首、寒くない?」
「あ…えっと…」
寒いと言えば寒いけれど、えっと、…………、…え? マフラー?
ビックリして目をパチパチさせている和衣を尻目に、祐介はしていたマフラーを解いてしまった。
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睦月と翔真と亮と愛菜と眞織の力を借りて、何とかクリスマスプレゼントを用意したし、前日には、亮と翔真を部屋に呼んでファッションチェックもした。
いつもよりちょっとだけいいところで食事をして、後はイルミネーション。
11月くらいから、街ではイルミネーションが華やいでいて、デートのたびに何度も見て来てはいるのだが、それでもイブに見るイルミネーションは違う。
気持ち的に。
ぜんっぜん違うと思う。
「ひぅっ…寒っ!」
店を出た途端、冷たい風が吹き付けて来るから、和衣は身を震わせ、肩を竦ませた。
「寒いね」
「ねー」
和衣は寒いのをいいことに、ちょっとだけ、並んで歩く祐介のほうに近付いた。
そのまま手でも繋げばいいものを、相変わらず和衣は、『クリスマスに祐介とデート』というだけで、舞い上がるほど嬉しくて、幸せだから、それだけで満足してしまっている。
「雪降りそうなくらい、寒いと思うんだけどっ」
「んー…でも晴れてたからなぁ。雨でも降ってたら、雪に変わるかもだけど」
イルミネーションに限らず、お店の灯りや街灯のせいで明るい街の中では、見上げたところで星空なんか見えないけれど、雨すらも降りそうのない晴れた空なのは間違いない。
「そうだよね。ざーんねん、これじゃ寒いだけだね」
恋人たちが寄り添うには、ちょうどいいかもしれないけれど。
せっかくのクリスマスイブには、ちょっとだけ残念かも。
「…ふ…えっくっしょんっ!」
「……」
「あ、ゴメ…」
盛大なくしゃみをした後、和衣は鼻を啜りながら、恥ずかしそうに祐介を見た。
もともとそんなに寒がりでもないし、テンションが高かったせいで、寒さも全然気にならないでいたけれど、12月の寒空の下、体のほうが正直だったみたい。
「平気? 寒いなら、どっか入る?」
「平気だよ、こんくらい」
特別薄着なわけでもないし、くしゃみを1つしたくらい、大したことではない。
でも、せっかくのクリスマスデートの後、風邪なんか引いたら目も当てられないから、和衣はコートの襟を立てて首元への風を遮る。
「…使う?」
「え?」
祐介の言葉があまりにも唐突だったから、和衣は何のことか分からなくて、首を傾げながら隣を見れば、祐介が自分のしているマフラーに手を掛けていた。
「え? え?」
「首、寒くない?」
「あ…えっと…」
寒いと言えば寒いけれど、えっと、…………、…え? マフラー?
ビックリして目をパチパチさせている和衣を尻目に、祐介はしていたマフラーを解いてしまった。
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テーマ:自作BL小説 ジャンル:小説・文学
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COMMENT-FORM
音夜 ⇒ No title
クリスマスデートに手を繋ぐことさえウカッカリさんのカズくんは、意外と単純?w
カワイイですね、ゆっちくんも、そいういうカズくんが好きなんでしょね。
そこまで自分と一緒に居ることを喜んでくれるカズくんを、カワイイと思わないわけないですよ、ゆっちくん。
ところで、このお話、イブの1日が時間で進んでいく感じがいいですよね。でも逆に、そこまで枠組みがしっかりしてるんだと、感心してます。
何気に隼人くんと湊くんのその後が気になってますw
素直に気持ち出せない隼人くんが愛おしいww ガンバレ隼人くん!
カワイイですね、ゆっちくんも、そいういうカズくんが好きなんでしょね。
そこまで自分と一緒に居ることを喜んでくれるカズくんを、カワイイと思わないわけないですよ、ゆっちくん。
ところで、このお話、イブの1日が時間で進んでいく感じがいいですよね。でも逆に、そこまで枠組みがしっかりしてるんだと、感心してます。
何気に隼人くんと湊くんのその後が気になってますw
素直に気持ち出せない隼人くんが愛おしいww ガンバレ隼人くん!
- |2011.02.02
- |Wed
- |09:00
- |URL
- |EDIT|
如月久美子 ⇒ >音夜さん
カズちゃん、未だにゆっちさんとデートできるだけで、舞い上がっちゃってます。
お付き合いするきっかけもクリスマス直前だったので、1年間のイベントの中で、クリスマスが一番テンションが上がるのかも。。。
ゆっちさんも、かわいくて仕方ないでしょうね(*^_^*)
今回の冬のラブラブ編では、すべてのカプを出したかったんですが、最後のお題の「ハッピークリスマス」はどのカプにしたら…? と悩んだ結果、全員出すことに(笑)
前からやりたかった、1日の流れを全カプで…てのをやってみました。
隼人くんは完全に片想いですが、湊くんは鈍感そうなんで、苦労しそうです(笑)
コメントありがとうございました!
お付き合いするきっかけもクリスマス直前だったので、1年間のイベントの中で、クリスマスが一番テンションが上がるのかも。。。
ゆっちさんも、かわいくて仕方ないでしょうね(*^_^*)
今回の冬のラブラブ編では、すべてのカプを出したかったんですが、最後のお題の「ハッピークリスマス」はどのカプにしたら…? と悩んだ結果、全員出すことに(笑)
前からやりたかった、1日の流れを全カプで…てのをやってみました。
隼人くんは完全に片想いですが、湊くんは鈍感そうなんで、苦労しそうです(笑)
コメントありがとうございました!