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04. 卑怯な不意打ち (後編)
2008.04.17 Thu
「大樹、何かすごい嬉しそうだね」
「へ?」
パスタ屋で席に通されて、オーダーを終えたら、いきなりそんなことを言われた。いや、だってすごい嬉しいし。ってか、そんなに顔に出てたか? 俺。
「そりゃ嬉しいよ。誕生日祝ってもらってんだし」
「でも、俺だよ?」
「和哉だから嬉しいんじゃん」
「何それ。そういうの、彼女の言ってやりなよ。ってか、散々女の子に言ってきただろー」
俺は本心で言ったのに、あっさりと躱されてしまった。
しかも、今までの俺のことを見てきたような、そんなことまで言われて。
やっぱ俺って、そうやって遊んでるような男に見えるのかな。いや、間違ってはいないんだけど。でももうそういう遊びはやらないって決めたし。
「いや、ホントに嬉しいよ、ありがとう」
「……いや、別に…。それよりえっと、大樹もこれで23歳だよね?」
「え? いや、22だよ?」
「えっ、嘘!?」
「ホントだって。何で疑うの?」
マンガじゃないけど、ホントに目を真ん丸くして驚いてる和哉に、ちょっと吹き出してしまう。
「大樹って年下なの!?」
「えっ!?」
誰より!? って、和哉より、ってことだよね? この驚き方は。
「えっと……深沢さんはいくつになるんでしょうか…?」
「……10月で23歳…」
「年上!?」
見えねぇ!!
1つとはいえ、とても年上には見えない!
良くてタメ。でも絶対年下だって思ってた!!
「章ちゃんと同い年だと思ってたから、俺とも同じだって思ってた…」
「いや、俺も……」
年下だと思ってました―――とは、何となく失礼な気がして、言えないけれど。
「そっかー。でも10月が来るまでは、おんなじ22歳だね」
「え? あ、そうだね」
何そのかわいい発想!
もー、いちいち俺のツボを押さえてるよね、ホント!
「あ、そうだ。これ」
「え?」
ごそごそとカバンの中から何か取り出した和哉が、それを俺のほうに差し出してきた。
「え?」
「プレゼント、誕生日の」
「―――ッ…!!」
神様っ…!!
俺は夢でも見てるんじゃなかろうか…。
何この卑怯な不意打ち。ますます好きになっちゃうじゃん!
「あ、開けちゃってもいい?」
「うん。…………どう? 何か、そういうの、似合うかなぁ……って思って」
和哉からのプレゼント。
上品な感じのシルバーアクセ。
「大樹?」
「俺……幸せすぎて死んじゃいそう…」
「大袈裟なヤツ。自分の誕生日に死んじゃうなよ?」
だって、だって、誕生日に、まさか声が聞けるとも思っていなかった和哉から『おめでとう』って言ってもらって、一緒にメシ食いに行って、しかもプレゼントまで貰って……これでどうにかならなかったら、どうかしてる。
「そんなに喜んでもらえたら、俺も嬉しいけど」
あぁ……水沼大樹、22年間生きてきて、本当に良かった!
お母さん、産んでくれてありがとう!!
「へ?」
パスタ屋で席に通されて、オーダーを終えたら、いきなりそんなことを言われた。いや、だってすごい嬉しいし。ってか、そんなに顔に出てたか? 俺。
「そりゃ嬉しいよ。誕生日祝ってもらってんだし」
「でも、俺だよ?」
「和哉だから嬉しいんじゃん」
「何それ。そういうの、彼女の言ってやりなよ。ってか、散々女の子に言ってきただろー」
俺は本心で言ったのに、あっさりと躱されてしまった。
しかも、今までの俺のことを見てきたような、そんなことまで言われて。
やっぱ俺って、そうやって遊んでるような男に見えるのかな。いや、間違ってはいないんだけど。でももうそういう遊びはやらないって決めたし。
「いや、ホントに嬉しいよ、ありがとう」
「……いや、別に…。それよりえっと、大樹もこれで23歳だよね?」
「え? いや、22だよ?」
「えっ、嘘!?」
「ホントだって。何で疑うの?」
マンガじゃないけど、ホントに目を真ん丸くして驚いてる和哉に、ちょっと吹き出してしまう。
「大樹って年下なの!?」
「えっ!?」
誰より!? って、和哉より、ってことだよね? この驚き方は。
「えっと……深沢さんはいくつになるんでしょうか…?」
「……10月で23歳…」
「年上!?」
見えねぇ!!
1つとはいえ、とても年上には見えない!
良くてタメ。でも絶対年下だって思ってた!!
「章ちゃんと同い年だと思ってたから、俺とも同じだって思ってた…」
「いや、俺も……」
年下だと思ってました―――とは、何となく失礼な気がして、言えないけれど。
「そっかー。でも10月が来るまでは、おんなじ22歳だね」
「え? あ、そうだね」
何そのかわいい発想!
もー、いちいち俺のツボを押さえてるよね、ホント!
「あ、そうだ。これ」
「え?」
ごそごそとカバンの中から何か取り出した和哉が、それを俺のほうに差し出してきた。
「え?」
「プレゼント、誕生日の」
「―――ッ…!!」
神様っ…!!
俺は夢でも見てるんじゃなかろうか…。
何この卑怯な不意打ち。ますます好きになっちゃうじゃん!
「あ、開けちゃってもいい?」
「うん。…………どう? 何か、そういうの、似合うかなぁ……って思って」
和哉からのプレゼント。
上品な感じのシルバーアクセ。
「大樹?」
「俺……幸せすぎて死んじゃいそう…」
「大袈裟なヤツ。自分の誕生日に死んじゃうなよ?」
だって、だって、誕生日に、まさか声が聞けるとも思っていなかった和哉から『おめでとう』って言ってもらって、一緒にメシ食いに行って、しかもプレゼントまで貰って……これでどうにかならなかったら、どうかしてる。
「そんなに喜んでもらえたら、俺も嬉しいけど」
あぁ……水沼大樹、22年間生きてきて、本当に良かった!
お母さん、産んでくれてありがとう!!
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