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10. こんな気持ちは知らなかったよ (4)
2009.08.31 Mon
「言わない」
「…んだよ、祐介のケチー」
「何で。つーか、そんなこと知ってどうすんだよ」
「えー? 情報交換?」
そういう意味では亮のほうが多少先輩とはいえ、男同士の経験はまだまだ浅いから、同じような立場にある人間と情報を共有したり、話をしたりしたいのだ。
確かに和衣とは幼馴染みで親友だが、こういう話は和衣より祐介のほうが話しやすいし。
「…亮の想像どおりだよ」
「だよなー」
「何で即答!?」
心は乙女でも和衣だって男だから、何の躊躇もなく祐介に抱かれることを選んだとは思えないが、長年付き合ってきた悪友のことなら、亮にだって分かる。
それに祐介も、こう見えて意外と男らしい性格をしているから、うまいこと和衣を引っ張っていっているのかもしれない。
「ま、よかったじゃん、うまくいって」
「…まぁ」
セックスがうまくいかなかったからって、2人の仲が悪くなるとは思わないが、特に和衣はそういうことを気にしそうだし、祐介もそれで和衣が傷付いたら…なんて心配しそうだから、うまくいって何よりだと思う。
「…亮、いろいろありがと」
「は? 何だよ」
面と向かって礼を言われ、亮は柄にもなく照れてしまう。
だって亮のしたことといえば、睦月とのことを喋りまくったことと、ラブホテルまでの汚い地図を書いたことくらいなものだ。…まぁそれが、祐介の背中を押したのだけれど。
「あ、ワリ、メール…」
本当はからかうぐらいの気持ちで祐介の部屋にやって来たというのに、何だか調子を狂わされた亮は、タイミングよく震えた携帯電話をさっさと取り出した。
「…………、じゃ、俺もう帰るわ」
「は? もう?」
メールを読み終えた亮が、徐に立ち上がる。
何となく口元がにや付いているようにも見えたが、そそくさと立ち上がって部屋を出ていく亮を、祐介は止めることが出来なかった。
結局アイツ、何しに来たんだ? と祐介が不思議に思っていれば、亮が出て行ったドアの向こう、廊下が何やら騒がしい。
今亮が出て行ったばかりだが……一体何があったのかと不審に思って祐介がドアを開けようとした、次の瞬間。
「祐介~!」
一応、ノックとも取れる音がしたかと思ったら、返事をするより先、和衣が部屋の中に飛び込んで来た。
「うわっ」
「えへへ、来ちゃった」
ちょうどドアの前に立っていた祐介に、そのことを疑問に思うでもなく、和衣はすぐさま抱き付いた。
「…んだよ、祐介のケチー」
「何で。つーか、そんなこと知ってどうすんだよ」
「えー? 情報交換?」
そういう意味では亮のほうが多少先輩とはいえ、男同士の経験はまだまだ浅いから、同じような立場にある人間と情報を共有したり、話をしたりしたいのだ。
確かに和衣とは幼馴染みで親友だが、こういう話は和衣より祐介のほうが話しやすいし。
「…亮の想像どおりだよ」
「だよなー」
「何で即答!?」
心は乙女でも和衣だって男だから、何の躊躇もなく祐介に抱かれることを選んだとは思えないが、長年付き合ってきた悪友のことなら、亮にだって分かる。
それに祐介も、こう見えて意外と男らしい性格をしているから、うまいこと和衣を引っ張っていっているのかもしれない。
「ま、よかったじゃん、うまくいって」
「…まぁ」
セックスがうまくいかなかったからって、2人の仲が悪くなるとは思わないが、特に和衣はそういうことを気にしそうだし、祐介もそれで和衣が傷付いたら…なんて心配しそうだから、うまくいって何よりだと思う。
「…亮、いろいろありがと」
「は? 何だよ」
面と向かって礼を言われ、亮は柄にもなく照れてしまう。
だって亮のしたことといえば、睦月とのことを喋りまくったことと、ラブホテルまでの汚い地図を書いたことくらいなものだ。…まぁそれが、祐介の背中を押したのだけれど。
「あ、ワリ、メール…」
本当はからかうぐらいの気持ちで祐介の部屋にやって来たというのに、何だか調子を狂わされた亮は、タイミングよく震えた携帯電話をさっさと取り出した。
「…………、じゃ、俺もう帰るわ」
「は? もう?」
メールを読み終えた亮が、徐に立ち上がる。
何となく口元がにや付いているようにも見えたが、そそくさと立ち上がって部屋を出ていく亮を、祐介は止めることが出来なかった。
結局アイツ、何しに来たんだ? と祐介が不思議に思っていれば、亮が出て行ったドアの向こう、廊下が何やら騒がしい。
今亮が出て行ったばかりだが……一体何があったのかと不審に思って祐介がドアを開けようとした、次の瞬間。
「祐介~!」
一応、ノックとも取れる音がしたかと思ったら、返事をするより先、和衣が部屋の中に飛び込んで来た。
「うわっ」
「えへへ、来ちゃった」
ちょうどドアの前に立っていた祐介に、そのことを疑問に思うでもなく、和衣はすぐさま抱き付いた。
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