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映画のような恋がしたい。(だって最後は決まってハッピーエンドだ。) (15)
2011.09.30 Fri
「ねぇ、名前、何て言うの?」
「え? え? 俺、ですか?」
我が人生に悔いなし! と、遥希が大げさなことを本気で思っていたら、突然琉に尋ねられ、何で名前なんか聞かれてんの? と焦りながら聞き返したら、琉が笑いながら頷いた。
「え、えと…小野田、遥希、です…」
「小野田遥希、くん? 遥希くんて呼ばれてんの? 友だちとか」
「え…あの、友だちからは、『ハル』とか…」
「ハル? 遥希だから? ハルちゃん?」
「は、はぁ…」
琉の口から『ハルちゃん』なんて言葉が飛び出すなんて、もちろん夢にも思っていなかったから、もっと気の利いた返事でもすればいいものを、遥希はやっとそれだけの返事をした。
「ハルちゃんてあだ名、かわいいね」
そう言って笑った琉の笑顔は、まさに超アイドルスマイル。いや、普段テレビなどで見せる笑顔の、何万倍もカッコいいと思う。
しかもあだ名を『かわいい』と言ってもらえて、遥希はもうどうにかなりそうなくらい、舞い上がってしまう。
「ねぇ、俺もハルちゃんて呼んでいい?」
「え、あああはい!」
ただでさえ舞い上がっているところに来て、琉からの突然の申し出に、遥希はわけが分からないまま返事をしてしまった。
別に琉がどう呼ぼうと構わないが、ここでバイバイしたら、残念ながらもう会うことのない2人、『呼んでいい?』だなんて、一体いつ呼ぶつもりなのだろう。
けれど琉はまたしても、遥希の想像も付かないことを言って来た。
「ね、ハルちゃん。これから時間ある?」
「え? は?」
「ご飯でもどう? お礼も兼ねて、ごちそうするし」
「……………………。…はい?」
ただでさえ停止しかけていた遥希の思考は、そのまま完全にストップしてしまった。
「南條、いいよね?」
「まぁ…時間はまだあるから、いいっちゃいいけど……小野田くんの都合はどうなんだ?」
フリーズしている遥希をよそに、琉が南條に確認している。
遥希としては、もう授業も終わっていて(ここに来る時点でサボってしまっているから)、まったく何の都合の悪いこともないけれど…!
(でも、でも…!)
何なの、これーーーー!!!???
「じゃ、行こうよ」
そう言って琉は、遥希の肩をぽんと叩いて、路地の向こうに停まっていた車を、立てた親指で差した。
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「え? え? 俺、ですか?」
我が人生に悔いなし! と、遥希が大げさなことを本気で思っていたら、突然琉に尋ねられ、何で名前なんか聞かれてんの? と焦りながら聞き返したら、琉が笑いながら頷いた。
「え、えと…小野田、遥希、です…」
「小野田遥希、くん? 遥希くんて呼ばれてんの? 友だちとか」
「え…あの、友だちからは、『ハル』とか…」
「ハル? 遥希だから? ハルちゃん?」
「は、はぁ…」
琉の口から『ハルちゃん』なんて言葉が飛び出すなんて、もちろん夢にも思っていなかったから、もっと気の利いた返事でもすればいいものを、遥希はやっとそれだけの返事をした。
「ハルちゃんてあだ名、かわいいね」
そう言って笑った琉の笑顔は、まさに超アイドルスマイル。いや、普段テレビなどで見せる笑顔の、何万倍もカッコいいと思う。
しかもあだ名を『かわいい』と言ってもらえて、遥希はもうどうにかなりそうなくらい、舞い上がってしまう。
「ねぇ、俺もハルちゃんて呼んでいい?」
「え、あああはい!」
ただでさえ舞い上がっているところに来て、琉からの突然の申し出に、遥希はわけが分からないまま返事をしてしまった。
別に琉がどう呼ぼうと構わないが、ここでバイバイしたら、残念ながらもう会うことのない2人、『呼んでいい?』だなんて、一体いつ呼ぶつもりなのだろう。
けれど琉はまたしても、遥希の想像も付かないことを言って来た。
「ね、ハルちゃん。これから時間ある?」
「え? は?」
「ご飯でもどう? お礼も兼ねて、ごちそうするし」
「……………………。…はい?」
ただでさえ停止しかけていた遥希の思考は、そのまま完全にストップしてしまった。
「南條、いいよね?」
「まぁ…時間はまだあるから、いいっちゃいいけど……小野田くんの都合はどうなんだ?」
フリーズしている遥希をよそに、琉が南條に確認している。
遥希としては、もう授業も終わっていて(ここに来る時点でサボってしまっているから)、まったく何の都合の悪いこともないけれど…!
(でも、でも…!)
何なの、これーーーー!!!???
「じゃ、行こうよ」
そう言って琉は、遥希の肩をぽんと叩いて、路地の向こうに停まっていた車を、立てた親指で差した。
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